スウェーデン発のBIMのプラットフォーマーBIMobject(その1)~BIMとは施設を建設する前に一度全てをバーチャルで建設してしまう技術

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BIMとは?

先日あるセミナーでBIMという技術を知りました。

でも紹介されている技術です。

建設業界発祥の技術ですが、その技術は様々な業界に活用できるものです。

BIMという技術だけでも面白かったですが、それに加えてプラットフォーマーとして急成長しているスウェーデン発のBIMobjectという会社の技術とビジネスモデルが面白かったので合わせてご紹介します。


BIMとは施設を建設する前に一度全てをバーチャルで建設してしまう技術

BIM: Building Information Modeling

建物の3次元モデルを建築し、使用材料、設備機器の仕様、保守点検の状況といったデータを持たせ、建物の計画・設計から施行、維持管理といった一連の工程を支援ツール

と定義されています。

もっと簡単にいうと

「施設を建設する前に一度全てをバーチャルで建設してしまう」

というものです。

CGの立体画像はよく見ますが、これは表面上に見える情報を3次元で可視化したものです。

BIM3D画像と異なる点は、中の構造、設備、意匠などの情報まで含めて入っている点です。


BIMの利点

それでは、BIMを使うことでどのようなメリットがあるのでしょうか?

最近、クライアントして施設建設のプロジェクトに関わりました。

そのプロジェクトではBIMを使いませんでしたが、BIMを使っていたらもっとうまくできていた、という点がありました。そこがBIMのメリットになります。

3次元の複雑な取り合い・干渉を確認することができ設計・施工ミスが軽減できる

2次元の図面では、3次元の配管の取り合いなどの干渉チェックが難しいです。

今回、実際に天井裏の収納スペースや多数の配管との取り合いの確認ミスがあり、施工段階で干渉することが発覚しました。

今回は他にスペースがあり配管を迂回させることができましたが、場合によっては迂回できないケースもあり、大きな設計変更となった可能性もあります。

意匠、什器などユーザー目線で確認ができる

目に見えない設計も重要ですが、最終的にユーザーが使いやすいことが施設の重要要件です。

BIMはバーチャルで全てを建設してしまうので、意匠や什器などすべて完成後の状態をバーチャル空間で再現できます。

ユーザーはあたかもその施設を実際に使用しているかのようにバーチャル空間で体験できます

今回、例えばトイレットペーパーの置き場がなかったり、物を置けるちょっとしたスペースがなかったりと、ユーザーからすれば、ちょっと不便という箇所がいくつか出てきました。

BIMを使って確認できていれば、このような確認もできたと思います。

設備性能の確認

この点がBIMの一番のメリットではないかと思います。

BIMは設備の機能情報がすべて入っているので性能のシミュレーションが可能です。例えば空調や照明、音響などです。

今回、大きな施設だったこともあり竣工後に結露や部屋ごとのムラなど空調に関する問題が発生しました。

セミナーでは、丁度空調のシミュレーションが紹介されていて、これができていれば、空調の問題はクリアできていたな?と強く感じました。


BIMobject社とは?

BIMobject社はスェーデン発のBIMコンテンツの世界No.1企業です。

世界で最も革新的なベンチャーを選出するアワード「Red Herring Top 100 Global Winners」を2012年に受賞しており、急成長を遂げています。

BIMとは施設を建設する前に一度全てをバーチャルで建設してしまう技術」なので、設備、意匠などのコンテンツをBIM標準のコンテンツとして整備することが重要です。

BIMobject社は、そのコンテンツを集約するプラットフォームを提供しています

イメージでいうと、アマゾンのようなオンラインショッピングモールで、そのモールに出品されているコンテンツが、BIMのコンテンツ、という感じです。

ユーザーの具体的な利用ケースです。

対象ユーザーは施設を建設するディベロッパーです。BIMを使って施設を建設するにあたり、どんな設備や意匠を入れたらよいのか検討しています。

その際BIMobjectのサイトに行き、モールの中から様々な設備や意匠を選択し、BIMを使ってバーチャルで建設を進めます。

ユーザーの訪問履歴はすべてログに残っており、コンテンツを提供したメーカーには、誰が自分のコンテンツをダウンロードしたの情報が提供されます

つまりポテンシャルの顧客が分かるのです。

BIMコンテンツを提供するメーカー目線で見ると、BIMojectのサイトで自社のBIMコンテンツが選択されると、実際の製品の販売・インストールにつながる可能性が高くなります。そのため、各メーカーは、こぞって自社製品のコンテンツをBIMコンテンツ化し、BIMobject社のプラットフォームにアップロードします。

ユーザーは使用料無料で、コンテンツをアップロードするメーカーが使用料を払う、というビジネスモデルになっています。

BIMobject社のビジネスモデルや技術については、別途まとめて紹介させていただきます。


BIMに関する参考情報

  • BIMナビ BIMとは?

https://www.cadjapan.com/special/bim-navi/know/difference.html

  • BIM とは? そのメリットを理解できる 7 つのストーリー

https://www.autodesk.co.jp/redshift/what-is-building-information-modeling/>

  • BIMobject社の概要

BIMobject for manufacturers 2013

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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの49歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!