【ヘルスケアビジネスモデル30】医師監修の医療情報提供サービス比較:治療を知る「メディカルノート」 vs 病気を知る「メドレー」

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医師監修の医療情報提供サービス

医師が監修して疾患や医薬品、医療機関の情報など、下記のように様々な医療情報を提供するサービスがあります。

本日は、その中でも有名な2つのサービスを比較します。


MEDLEY~オンライン医療辞典~

メドレーについては、下記記事にまとめました。

ホームページの記載です。

「MEDLEYは、1,400以上の病気情報のほか、3万医薬品、16万医療機関の情報など、さまざまな情報を集約するオンライン医療事典です。500人を超える医師の協力のもと、最新の情報への改訂を日々行っています。さらに、専門の編集チームが最新の医学ニュースや病気、薬に関するコラムを執筆するなど、医療に関する最新情報を多方面から提供しています。

充実した医療情報に誰もがアクセスできるサービスとして、正しい情報を知りたい患者さんやそのご家族と、知ってほしい医師・医療機関の双方にとって “納得できる医療” の実現を目指しています。」


MedicalNoteメディカルノート

引用元: http://medicalnote.co.jp/


取締役の井上祥氏のコメント(インタビュー記事より抜粋)

メディカルノートの強みは、「記事と医師が結びついていること」です。

医療に関わる情報は、内容の誤りが文字通り命に関わる可能性だってあるため、正確さを求めるのは重要です。

メディカルノートでは、記事掲載のスピードを落としてでも医師によるチェックを徹底しています。

さらに、チェックを行った医師の実名も記事に結び付けて掲載することで、記事の品質を高めようとしています。

創業時からのコンセプトは、下記3点です。

  • 医療や病気に関して信頼できる情報を伝えること
  • 第一線で活躍するスペシャリスト(専門家)の監修や執筆、インタビューを通じた情報発信をすること
  • 親しみやすいデザインなど、情報をきちんと読者に伝えるための工夫をすること

「想定している中心読者は、病気の診断を受けた後の人で、病名をインターネット検索してたどり着いた人たちです。病気だと診断されたら、その病気についてもっと詳しく知りたいと思うもの。その領域の専門の医師が懇切丁寧に説明してくれる情報は、多少難解な内容でも必要とされているはずです


Medley vs MedicalNote

ここまでMedleyとMedicalNoteの特徴をまとめましたが、今一つ違いが分かりません

そこで、両方のサイトで同じキーワードを検索し、どんな情報が得られるのか?試してみました。

キーワードは、「脳梗塞」、「下肢静脈瘤」、「胃がん」、「治療」の4つで、それぞれの記事の件数を表にしました。

Medley MedicalNote
脳梗塞 101 30
下肢静脈瘤 0 9
胃がん 28 37
治療 1872 1550

この数値だけだと、両者の違いがよく分かりませんが、記事を読んでみると大きな違いがありました。

「治療」についての記事の事例です。「治療」に関する記事で、記事掲載日時が新しい順に、数件記事のタイトルだけをリストアップします。

Medleyの「治療」に関する最新記事

  • 糖尿病のほか、新薬6製品はどんな薬?
  • インフルエンザの新薬承認、ほか2製品に効能・効果を追加
  • ダニの減感作療法を子供にも、効能など追加の5製品はどんな薬?
  • 子宮筋腫の治療にはどの方法が有効か
  • 慢性便秘症の薬ほか、新薬4製品はどんな
  • 既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデスにベリムマブが有効
  • 喘息の診断と治療に、呼気一酸化窒素検査はどう役立つか?
  • アトピー性皮膚炎の注射薬ほか、新薬5製品はどんな薬?

MedicalNoteの「治療」に関する最新記事

  • 食道がんの治療手術-合併症を予防する方法とは?
  • かねしろ内科クリニックが取り組む「たのしい糖尿病治療」とは
  • 狭心症の治療方法の1種であるTRIとは
  • 狭心症の治療方法は3種類存在する
  • 乾癬の治療方法 ピラミッド型で進めていく
  • 不整脈のカテーテルアブレーション治療-治療の効果やリスクは?

Medley と MedicalNoteの違い

同じ「治療」というキーワードでも、記事の内容が全然違いますね。

Medleyは薬に関する記事が多く、こんな効能が確認された、といった学術論文に記載されるような内容が多いです。

サイトにも「MEDLEYニュース」として、「有名学術誌新刊の論文ニュース、病気や薬の知識をわかりやすく解説したコラムをお届けします」と記載されています。

またサイトでは、症状からどんな病気なのか特定できるような「症状から病気を調べる」といったコンテンツもあり、病気そのものに対する情報に比重が置かれています

このことから、Medleyの想定読者は、症状があるけど病気なのか分からない、心配だけどどうしたらよいのか分からない、といった確定診断を受ける前の患者さんだったり、確定診断を受けた後にその病気について詳しく知りたい、といった患者さんだと考えられます。

一方でMedicalNoteが想定している中心読者は、病気の診断を受けた後の人で、その病気について知るだけでなく、具体的な治療方法を知りたい、という患者さんです。

そのため、治療について、具体的な内容が充実しています。内科的治療よりも、外科的治療のコンテンツが充実しています。

これらの違いを表にまとめました。

Medley MedicalNote
解説医師数 601人 1385人
想定読者 症状があるけど病気なのか分からない、心配だけどどうしたらよいのか分からない、といった確定診断を受ける前の患者さんや、確定診断を受けた後にその病気について詳しく知りたい患者さん 病気の診断を受けた後の人で、その病気について知るだけでなく、具体的な治療法を知りたい患者さん
記事の内容 有名学術誌新刊の論文ニュース、病気や薬の知識をわかりやすく解説。「疾患や薬の事典」というイメージ。 疾患に対する具体的な治療方法を解説。外科的治療の解説が多い。「治療の具体的事例集」というイメージ。
読者への影響 患者さんの受診行動を促す。 患者さんに治療行動を促す。

一口に、「医師が監修して疾患や医薬品、医療機関の情報など、下記のように様々な医療情報を提供するサービス」といっても、大きな違いがあることが分かりました。

私は、医療機器メーカーに勤務していますが、仮にこのようなサービスと協力して何かやろうとしたら、具体的な治療方法を紹介しているMedicalNoteの方が接点がありますね。

どんな可能性があるのか、少し考えてみようと思います。


参考資料

  • 「信頼できる医療情報とは何か」に向き合い続ける

<http://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/interview/15/122600106/?ST=health>

  • メディア「Medical Note」は始まりに過ぎない。メディカルノートが挑む、日本医療の改革の日々

https://www.find-job.net/connect/medicalnote/

  • 「品質重視」の医療情報サイトを運営するメディカルノート、ジャフコから2.5億円の資金調達

https://jp.techcrunch.com/2015/07/20/medical-note/

  • 医師がつくった信頼できる医療情報メディア『MedicalNote』

<https://www.excite.co.jp/News/it_lf/20170503/Lifehacker_201705_170503_lifehacker_job.html?_p=7>

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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの49歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!