【治療イノベーション】手術室で臓器が目の前で立体的に見える HoloEyes ~MR、AR、VRよる空間的手術支援~

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手術室で臓器が目の前で立体的に見える HoloEyes

昨日も日本外科学会に参加しました。

MR、AR、VRなどを活用した手術前シミレーションや術中ナビゲーションに関する発表も多くありました

その中でも、大きな注目を集めていた内容を紹介します

百聞は一見にしかず、映像を貼り付けました。

「歩く」ことでVR臓器の中に入る

臓器の目の前に3次元立体イメージ化、イメージを見ながら、自在に拡大、回転ができます。自分が歩くことで、自在に近づいたり、臓器の裏側に回ったりすることができす。臓器の中に入っていくこともできます。

「歩く」ことで距離感が具体的に実感でき、例えば切除範囲についても、「まだいける」など本当によく分かります。

術前、術中で3次元映像を見ながら手技を詳細に確認

手術前や術中でもにこの画像を見ながら、手技について確認することもできます。

スマホで3次元映像をその場で再現

スマホアプリを使って、データをその場で空間に再現し、やはり自在に拡大、回転したりして見ることもできます。


医療にテクノロジーのメスを入れる~イノベーター・杉本真樹さんの挑戦~

発表者は、米Apple社が選ぶ世界を変え続けるイノベーター30名(2014年)の一人に選ばれた、杉本真樹医師
以前にイノベーションのネタとしてチェックはしていましたが、学会会場で先生が話しはじめるまでは、その記憶と名前が全く一致しませんでした。

話を聞き始めて、あっ、この人だ、とようやく気づきました。ご本人の話が聞けるとは、すごいラッキーです。

参考資料の中から、いくつかこのシステム(HoloEyes)のポイントを紹介します。

これは医療機器ではない、という位置づけ

HoloEyesも、いわば「カーナビ」みたいなもので、ナビゲーションを参考にして医者が手術を進めるもの。カーナビを積んだ車が事故を起こして、カーナビが問題視されることはありません

ビジネスモデルはデータビジネス

あらゆる症例データを3次元データとして保持して、APIで提供して、データ自体が改ざんされていないことをブロックチェーンで証明して、データ提供先の会社では何か活用したビジネスが展開される

医療サービスなんだけど、ビジネスモデルはネットサービス的なアプローチ。

日本で得たCTデータをリサイクルして海外の医療現場に流通させる

CTで撮影した人体の輪切りデータはそのままだと大半捨てるだけなんですが、僕らはそれを「3次元データ化する」というリサイクル手法です、捨てられる石をダイヤモンドカットしてピカピカにしてる

海外だとまともにCT撮影せずに手術してる国が沢山あります

肝臓切る時どうしたらいいか、日本だとこうしてるらしい、でも具体的にどうやれば・・・という医療現場に3次元データを購入してもらう。

当然、肝臓にもデータの個体差がありますし、病気の進行具合ごとにピンポイントのデータが探せるように閲覧検索サービスを提供します。

医療現場で捨てられるCTデータをディープラーニングでデータ整備を進めて、これむしろ後進国や発展途上国のほうがニーズあると思いますよ。

先進国ならより細かい検索をするでしょうね、病期の進行度が例えば○○癌のステージ3で、リンパ節転移が、○番にあって・・・と。こういう詳細検索する場合はデータ閲覧の単価を上げていくとかを考えています。

シンプルに導入できるテクノロジーの活用で多くの患者を救う

「どうしたら多くの患者を少ない医師で救うことができるのか?考えた時に出た答えが、テクノロジーの活用でした。データのIT化はもちろん、レントゲン画像を立体にする画像処理技術を活用したのがスタート地点でした。そして、テクノロジーを取り入れる際にシンプルに導入出来ることを心がけました。」

「シンプルに導入できるテクノロジーの活用で多くの患者を救う」その答えの一つが、今回紹介したシステムHoloEyesということになります


なぜイノベーティブだと思うのか?

臓器をVR, AR, MRなどで3次元化する、というのは誰でも考える発想です。

Holoeyesのすごい点は「臓器をVR, AR, MRなどで3次元化する」をシンプルに安価で提供できるビジネスモデルです。

ということでビジネスモデルキャンバスを描いてみました。

提供価値は2点です。

  • 医師が見たい対象患者の対象部位のVR画像が手軽に安価で利用できること
  • そのVR画像が直感的で没入感が高く非常に分かりやすいこと

捨てられるCTやMRIのデータを3次元データ化する」ことで安価を実現しています。

医師は顧客であり、CTやMRIデータを提供するパートナーである、という点も面白いです。

また最新のテクノロジーを使い、医師目線に徹底的にこだわることで、直感的で没入感が高いアプリケーションを実現しています。

費用は、50件で100万の年間利用料制です。データ1件あたり2万です。


人々の暮らしをどう変えるのか?

Doctorの教育と手術のナビゲーションにより手術のアウトカムが向上するというのが最大のメリットです。

上記の映像の中でも、使用した医師の皆さんが引き込まれるように利用し、「これはすごいっ」とコメントしていることからも、その凄さが分かります。

教育面では、早期のスキルアップが期待できます。

手術準備や手術中のナビゲーションに使うことで、アウトカムが向上することが期待できます。

その結果、手術を受ける患者さんのQOLが向上するという点で、人々の暮らしを変えていきます。


応用できる発想は?

「病院で廃棄するデータをリサイクルして価値を創造する」という点が応用ポイントだと思います。


まとめ

杉本さんの講演を直接聞けた、というのは大変ラッキーでした。

講演後に名刺交換させて頂きました!

初期費用は、ウエラブルゴーグルが1ケ4万円。データ変換は1件1万円ということでした。驚きの手軽さです。この値段ならお試し感覚で導入できそうなので、まずは数セット導入しようと思います。

また弊社でどのように活用するのか、具体的なモデルを考えようと思います。


参考資料

  • HoloEyes 杉本真樹・谷口直嗣「VRはエンタメだけじゃない。HoloEyesは既に医療現場で使われている最先端のVR・3D医療サービスです」

<http://astavision.com/contents/interview/2884>

  • Holoeyes ホームページ

http://holoeyes.jp/

  • 医療にテクノロジーのメスを入れる–イノベーター・杉本真樹の挑戦

http://www.sensors.jp/sphone/post/sugimoto_med_tech.html

  • 【潜入】医療×VRのHoloEyes(ホロアイズ) 谷口直嗣氏がX-Techで語ったVR事業成功の秘訣

https://pressplatinum.com/holoeyes/

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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの49歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!