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ファシリテーション型リーダー
今日は、プロジェクトマネージャーのリーダーシップスタイルとコミュニケーションスタイルについてまとめます。
リーダーシップのスタイルって何?と思われるかもしれませんが、2つのスタイルがあると言われています。「トップダウン型」と「ファシリテーション型」です。「支配型」、「協調型」ともいわれます。
2つのリーダーシップの違いを模式的に示したものが下図です。

左は従来の組織によく見られるトップダウン型(支配型)。本部長から部長、そして課長、担当が階層となり、上から指示を下ろしていくパターンです。
でも、複数部門のメンバーが集まるプロジェクトでは、左側の支配型ではうまく機能しません。
何故ならば、プロジェクトメンバーは自分が所属する組織でレポートラインがあり、その部門の目標や上長の指示に従うからです。
社内での多くのプロジェクトは、このようにレポートラインが別のところにあり、つまりプロジェクトマネージャーはメンバーに対する権限を持ちません。それでは、どのようなリーダーシップが求めらるのでしょうか?
それが右のファシリテーション型(協調型)リーダーです。
ファシリテーション型リーダーの振る舞い
それではファシリテーション型リーダーとはどんなタイプでしょうか?
ポイントは2つあります。
目上の人をうまく使う
1つ目は、自分の上司や、隣の部門長など、目上の人をうまく使うことです。
私が社内のプロジェクトを見ていると、上司を使えていないことが多いです。
プロジェクトメンバーをアサインする時も、上司を使って、そのメンバーが属する部門の上司に話をしてもらい、レポートライン上の上司から仕事として正式にアサインしてもらうことが重要です。
またプロジェクトメンバーが自部門の仕事に追われて、十分にプロジェクトに時間を割けないような時にも、同じように上長経由で、そのメンバーが属する部門のレポートラインを使います。
そのためには、上司にタイムリーにプロジェクトの状況を報告しておき、サポートが必要そうなところをあらかじめささやいておくことが重要です。
ランチの時間などで、軽く話しをしておくだけでも効果的ですよ。
また日頃から自分の職務レベルよりの上のレベルの人たちとよい人間関係を築いておくことも重要ですね。
コミュニケーションのスタイル
2つ目は、コミュニケーションのスタイルです。
組織もレポートラインも違うプロジェクトメンバー。通常、席も離れています。
そんな時、どうコミュニケーションすればよいのでしょうか?
イメージは、「花粉を集めるミツバチ」です。
ミツバチは、花粉を集める時に花から花をぶんぶん飛び回って、花粉を集めます。それと同じです。
人々の間を熱心に歩き周り、短時間でもよいので熱意に満ち溢れて会話をします。そうすると人は少しづつ引き込まれ、やる気になってくるものです。
すれ違った時にちょっと声をかけること、ちょっとした双方向の確認が必要な時に、メールではなく、その人の席まで行って話しをする、など小さなことですが、とにかく接点を増やすことが最初の一歩だと思います。

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