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失敗をゼロにする 起業のバイブル
に引き続き、実際に自分が起業するとしたら?と想定して、本書に書かれている方法を使って、自分自身のビジネスモデルを考えていきます。
3C分析の結果を診断するための絶対的判断基準
前回は、キーワードを抽出して、相対的な分析を行いました。
今回は、絶対的判断基準(下記)を使って、自分が興味あるマーケットについて考えます。
「月間平均検索ボリューム」と「推奨入札単価」から、マーケットのライフサイクルを見定める指標です。
マーケット | 競合 | |
月間平均検索ボリューム(回) | 推奨入札単価 | |
導入期 | 数百 | 10円以下 |
成長期前半 | 数千~数万 | ~100円程度 |
成長期後半 | 数万~数十万 | 100円程度~ |
成熟期 | 数万~数十万 | 数百円から |
衰退期 | 数万~数十万から減少 | ~数百円 |
自分の興味あるマーケットの状況は?
上記指標を、自分の興味のあるマーケット(キーワード)の検索結果に照らし合わせました。
キーワード | 月間検索ボリューム | 競合性 | 推奨入札単価
(低額帯) |
推奨入札単価
(高額帯) |
比較
倍率 |
判定 |
プロジェクトマネジメント | 1000~1万 | 低 | 212 | 404 | 1 | 成熟期 |
ファシリテーション | 1万~10万 | 低 | 215 | 264 | 15.3 | 成熟期 |
オペレーショナルエクセレンス | 100~1000 | 低 | 12 | 20 | 2.0 | 導入期 |
シックスシグマ | 1000~1万 | 低 | 353 | 357 | 1.1 | 衰退期 |
リーン | 1000~1万 | 低 | 47 | 122 | 4.0 | 成長期前半 |
イノベーション | 1万~10万 | 低 | 145 | 310 | 13.0 | 成熟期 |
ビジネスモデル | 1000~1万 | 低 | 103 | 377 | 1.1 | 成長期前半 |
ヘルスケア | 1万~10万 | 中 | 100 | 870 | 4.6 | 成長期後半 |
判定欄に、マーケットライフサイクルを記載しました。比較的簡単に判定できるものと、少し考えたものがあるので下記に補足します。
プロジェクトマネジメント
「プロジェクトマネジメント」単独では検索回数が1000~1万回で成長期前半に見えますが、関連キーワードの「PMBOK」「PMP 資格」「プロマネ」などを合わせると数万回になり、推奨入札単価も数百円なので「成熟期」としました。
ファシリテーション
検索回数が1万~10万回で、推奨入札単価が数百円なので「成熟期」。
オペレーショナルエクセレンス
検索回数が数百、推奨入札単価が十円前後なので「導入期」と考えられます。
「オペレーショナルエクセレンス」という言葉自体が浸透していないので、確かにこの言葉だけで考えると導入期になるのかもしれません。
ただ、「シックスシグマ」や「リーン」がベースとなっているので、同じものだと捉えると衰退期とみることもできます。
私自身は「シックスシグマ」や「リーン」はあくまで要素の一つで、「オペレーショナルエクセレンス」を「結果を出し、新しい価値を創造する総合フレームワーク」と考えています。したがって新しいフレームワークと考え「導入期」としました。
シックスシグマ
検索回数が数千~数万回で、推奨入札単価が数百円です。2000年代に一斉を風靡しましたが、現在は古い手法に感じる人も多いので「衰退期」と考えられます。
リーン
検索回数が数千~数万回で、推奨入札単価が百円程度なので「成長期前半」。リーンも2005年頃にブームになったので衰退期だと思っていました。2005年頃はオペレーションの改善手法として脚光を浴びました。
その後、リーンスタートアップやアジャイル開発など、リーンを応用、発展した新しい考え方が出てきているので「成長期」と捉えてよいと考えました。
イノベーション
検索回数が数万~数十万で、推奨入札単価が数百円なので「成熟期」。
ビジネスモデル
検索回数が数千~数万回で、推奨入札単価が百円程度なので「成長期前半」。
ヘルスケア
検索回数が数万~数十万で、推奨入札単価が百円程度なので「成長期後半」。
勝てるマーケットはどこか?
それぞれのマーケットを、マーケットサイクル上に整理しました。
〇の大きさは、プロジェクトマネジメントを1とした時の勝てる見込みの比率です。〇が大きいほど勝てるマーケットになります。

衰退期を除く3つのフェーズで可能性を考えました。
一つ目は成熟期です。「ファシリテーション」と「イノベーション」は成熟期になりますが、比較倍率から考えると一番勝てるマーケットになります。市場は成熟期なので、個別のニーズに対応するなど競合との差別化が重要となります。
2つ目は成長期です。「ビジネスモデル」、「ヘルスケア」、「リーン」が成長期に分類されています。このうち「ヘルスケア」は多くの異業種が参入し、新しいビジネスが次々に生まれていると実感できます。既に競争が激化している印象です。「ヘルスケア」に比べると「ビジネスモデル」や「リーン」は成長期前半なので、まだまだチャンスがあるように感じます。また「ビジネスモデル」と「ヘルスケア」の組み合わせは、自社にとって成長のチャンスだと感じます。
3つ目は導入期です。「オペレーショナルエクセレンス」が導入期で、競争も激しくなく、相対的に一番勝てるマーケット、というのは大変意外でした。ただ、認知されていないので市場規模は小さいです。
「シックスシグマ」や「リーン」とうまく差別化して「オペレーショナルエクセレンス」の価値を訴求できれば勝てるマーケットになる、と考えられます。
以上の分析から、やはり狙い目「勝てるマーケット」は「オペレーショナルエクセレンス」ですね。
強みを生かせる事業フォーマット
次に方程式の2つ目の要素「強みを生かせる事業ファーマット」について考えます。
下記7つのビジネスモデルの中から、書籍に記載されているチェックリストに従い、自分の強みを生かせる事業フォーマットを3つ選びます。
- 自分の才能で勝負したい方向けの「自家発電型事業フォーマット」
- 他人の長所を活かすのが上手な方向けの「プロデュース型の事業フォーマット」
- 営業力に自信がある方向けの「販売代行型事業フォーマット」
- 出会いをサポートしたい方向けの「マッチング型事業フォーマット」
- 組み合わせるのが得意でマネジメント力がある 方向けの「パッケージング型事業フォーマット」
- 視点がユニークな方向けの「価値転換型事業フォーマット」
- 情報を集めて整理するのが得意な方向けの「情報整理型事業フォーマット」
選ばれたのは下記3つです。
- 自分の才能で勝負したい方向けの「自家発電型事業フォーマット」
- 他人の長所を活かすのが上手な方向けの「プロデュース型の事業フォーマット」
- 組み合わせるのが得意でマネジメント力がある 方向けの「パッケージング型事業フォーマット」
次回予告
本日はここまで、次回はいよいよ「勝てるマーケット」と「強みを生かせる事業フォーマット」を掛け合わせて、「差別化されたビジネスモデル」を考えます。
参考資料
- シェア・ブレイン・ビジネス・スクール 代表 中山匡 プロフィール
<http://www.sbbs.or.jp/member/lecturer-list/nakayama-tadashi/>
- 【完全保存版】キーワードプランナーの使い方と競合に勝つための3つのコツ
- 《ミドルのための実践的戦略思考》「プロダクトライフサイクル」で読み解く大手旅行代理店の中堅営業担当・沢田の悩み
<https://toyokeizai.net/articles/-/9215?page=2>
- 成長曲線・ライフサイクルとはなんでしょうか?
<http://plus-work.jp/kadai/seityo.html>
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