【成長する人・組織5】匠の技をどう学ぶのか?~鍵はフィードバック~頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

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匠の技をどう学ぶのか?

先日、医師の手技向上についての面白い講演を聞きました。

「テクニカルスキルは25%、残りの75%はその状況に応じた判断」

というものです。

テクニカルスキルは比較的簡単に学ぶことができます。

でも状況に応じた判断は、どのように学ぶのでしょうか?

医師の世界ではゴッドハンドと呼ばれる「匠の技」を持つ医師がいます。

こんな「ゴッドハンド」の匠の技をどのように次世代に伝えるのか?

ネット検索でたどり着いたのがこの本です。

Learn Better(アーリック・ボーザー著)

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

この本は、しっかりしたエビデンスがある手法を調査し、深い学びを得るステップを6つに分けて整理しています。2017年のAmazonのベストサイエンス書です。「サイエンス」なので、検証されていて、再現可能というのがポイントです。


深い学びを得る6つのステップ

6つのステップを簡単に紹介します。

「ゴッドハンド」の匠の技をどのように学ぶのか?という観点でまとめていますが、あらゆる学習に適用可能です。


1. 価値を見出す

学びたいと思わなければ学べない

自分にとっての意味づけができた場合が、学習の効果が高まります。

例えば本を読む時、「自分にとってプラスとなる行動を一つ決めよう」、とか「今悩んでいる課題について答えを探そう」、と意図をもって学ぶのと、漫然と蛍光ペンで大事な箇所に線を引きながら(多くの場合、受動的)学ぶのとでは、圧倒的に前者の学びの方が大きいですよね。ちなみに、蛍光ペンで線を引くことは、実証研究によると学びにとって意味がないそうです。


2. 目標を設定する

成功するためには目標、期限、戦略が必要

明確な目的がある人のほうが「いい仕事をする」のような漠然とした願望だけの人より良い結果を出すことは、すでに証明されています。

そのため学習目標は漠然とした願望ではなく、達成しやすい、でも少し頑張れば届くような具体的な目標を設定した方が成功確率があがります

「ワルツを覚える」ではなく、「週一回ワルツのレッスンに参加する」といった目標です。


3. 能力を伸ばす

「専門分野における能力開発はフィードバックから始まる」

これはピンときました。

医師の例では、手術中に起きたミスを全て書き出すフィードバックシステムを作ることによってミスが激減しました

同じように、医師向けのトレーニングにも効果が期待できます。

医師向けのトレーニングにどうフィードバックシステムを組み込むのか、考えていきたいと思います。


4. 発展させる

基本から踏み出して、知識を応用すること

そのために効果的な方法が以下になります。

  • 概念を自分の言葉で言い換える
  • 質問する。自分に対して自問自答する「検索練習」も効果的
  • 議論する
  • 学習した内容を実際に応用する
  • 人に教える

どれも当たり前のような内容ですが、意識して実践することが大事です。

特に、学習した内容を実際に使ってみる、応用してみる、というのは学習効果が大きいです。これを繰り返している人は、どんどん成長していきますね


5. 関係づける

事実情報の先に目を向け、物事がどう結びつくのかを知る。

個別の事実情報のただの寄せ集めではダメ

様々な概念と概念同士がつながった体系化された知識にすることが重要。これが「発展させる」という意味になります。

発展させるための効果的な方法は以下になります。

  • システム思考
  • メタ認知(自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握して認識すること)
  • 仮説思考:「もし~だったら」と仮説を立て、テストし、繰り返す
  • ハッキング:作る-テストする-デバッグする-変更点を文書に残す
  • 視覚的に整理する

その中で、最も簡単で誰もができ、かつ効果があるのは

自分の知っているものを書き出す

ことです。

にも記載しましたが、とにかく頭の中にあるものを書き出す、というは思考を深めるための第一歩です。書き出すことで、いろんな関係に気づくことができます


6. 再考する

自分が分かっていると思うことを本当に分かっているのか、内省することが重要


まとめ

今、自分の中では

「ゴッドハンド」の匠の技をどのように次世代に伝えるのか?

は、大きな課題です。

この課題に対して、まだ完全に頭がすっきりした訳ではありませんが、いくつかヒントを得ました。

まずは第一歩として「フィードバック」プロセスを実際にトライしようと思います。

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1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!