日常業務にすぐに活用できる実践的ファシリテーションの秘訣・コツ!~極意はたったの3つ「発散・収束・見える化」~ブレインライティング、親和図の具体的活用法やヒント、心構えをまとめます

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ファシリテーションとは?役割と必要な心構え

皆さん、ファシリテーション、という言葉はよく耳にすると思いますが、何だと思いますか?

私自身は、

「潤滑剤としてチームの成果が最大化するように支援・促進すること」

と考えています。ちょっと概念的なので具体的なイメージが分かりづらいですね?

  • 例えば会議の場合、意見が出るように参加者を促したり、紛糾した時に、議論をうまく整理したりしながら、参加者の意見を引き出し、最終的には結論の合意までもっていくこと。 
  • 例えばプロジェクトでは、スタックしているタスクについて、その原因を見つけ、関係者と調整しながらタスクを前に進めること。 

などです。

そんなファシリテーターの役割と心構えを下記記事にまとめました。

  • 【ファシリテーション1】ファシリテーションって一言でいうと?(その1)チームワークを引き出す潤滑油~その人がいると不思議とうまくまとまる名脇役「刺身のつま」~ 
  • 【ファシリテーション2】ファシリテーションって一言で言うと?(その2)~知恵の輪の「あっ、なるほど!」を見つけこと~ 
  • 【ファシリテーション3】~衆議独裁~ファシリテーションの意識、会議での合意について 

ファシリテーションの実践ポイント!発散、収束、見える化

ファシリテーションの極意・コツはたったの3つです。

  • 発散
  • 収束
  • 見える化

ミーティングでのファシリテーション、議事進行ぐらいのイメージで漠然とやられてきた方がほとんどなので、この3つのポイントを意識するだけで、違いが出てきます。

それではポイントを1つ1つ簡単にご紹介します。


発散(具体化)

人の意見をじっくり聞いて多くの意見を引き出すこと。

参加者が平等に発言しているグループは生産性が高いということが実証されています。

多くの参加者に意見を出してもらうことで、多様な意見となり、議論が発散し、よいアイデアが生まれます

  • 多くの参加者に意見を出してもらうこと 
  • たくさん意見を出させること 

「質よりも量」が大事です。多くの意見が出ることで圧倒的によい結果が得られます。

とあるミーティングでの場面です。

最初の発言者が自分の意見を演説しはじめ、それに対して批評やコメントが出始めます。気づいてみたら20分が経過、最終的に何か議論した気分にはなっていますが、出てきたアイデアは実は少なく、発言者も限られている。 

こんな場面に遭遇しませんか?

これではなかなか議論が活発にならず、よいアイデアは生まれません。

たくさんの意見を出すための効果的なやり方やツールがあります。

発散に最も効果的なブレインライティング!

その中でもブレインライティングが効果的でお勧めです。やり方を下記にまとめているので是非ご覧ください。

  • 意見、アイデア出しにおける、個人とグループの違い ~量を求めるときは個人、発展させるときはグループ~ 両者のいいとこどりが「ブレインライティング」
  • 全社的プロジェクトのWBS作成~ブレインライティングをとりいれ、ブレスト形式で作成してみました。ちょっぴり苦戦の実例。
  • 【リスク分析3】想定外を減らすには?~リスクをたくさん出すことが大事。ブレインライティング編~

アイデアが詰まった時に役立つ「なりきりブレスト」でアイデア発散!

アイデア出しに詰まった時に効果的なのが「なりきりブレスト」です。

「たくさんのアイデアが出てきましたね。ありがとうございます。ちょっと気分を変えてみましょう。さあ、皆さんがウォルトディズニーだったら、どんな改善策を考えるでしょうか?ディズニーランドのスタッフになったつもりで考えてみてください。」

こんな感じで全く違う情況を作り出すことでアイデアを発散させます。具体的な実施例は下記を参照下さい。

  • アイデア発散に効果的な「なりきりブレスト」と収束に効果的な「What, How, Whoでアイデア具体化」

参加者の対話を促す積極的傾聴と効果的な質問

また多くの参加者から多くの意見が出るように促すためには聴き方が重要です。

積極的傾聴と効果的な質問で参加者の対話を促します

私自身が気をつけるていることは、

  • まずは相手が言っていることを正しく理解する
  • その背景を理解する

ことです。

  • このような理解で宜しいでしょうか? 
  • 何故、そのようにお考えなのか? 
  • もう少し教えて頂けますか?

という傾聴につながります。


収束(抽象化)

収束とは議論を整理し、優先順位をつけることです。

ここで絶大な効果を発揮するのは、表や図を使った「見える化」です。

様々なフレームワークも活用できます。とはいっても難しいものはいりません。

収束の王道”親和図”

収束によく使わる王道のツールが”親和図”です。

共通性(親和性)あるものを集めてグループ化する手法です。ブレーンストーミングなどで効果を発揮します。

親和図の具体的な活用方法については下記記事を参照ください。

  • 2種類の親和図法をご存知ですか?~創造的グルーピングを活用して新たなアイデアや気付きを得よう~
  • 親和図を活用してアイデアの死角を探すことで、アイデアを発展させる

ゴールツリー、+/Δ、ペイオフマトリクス

親和図以外にも有効な3つのツールを紹介します。

  • ゴールツリー
  • +/Δ
  • ペイオフマトリクス

具体的な使い方は、下記記事を参照下さい。

  • 議論の収束の2つのポイント~1. 何のために議論しているのか最終ゴールを意識すること、2. 議論やアイデアの優先順位をつけること~

2つ目と3つ目の共通点は、線を引いて比較することです。

+/Δは1本線を引く、ペイオフマトリクスは2本線を引いて2軸で比較します。

本当に1本線を引くだけで、一気に議論が収束に向かい始めます。全然違います。 

例えば、あるアイデアについて議論が紛糾しそうな時には、1本縦線を引いて、左がアイデアの優れた点(+)、右がアイデアの改善すべき点(⊿)とするだけで、ぐっと議論が締まります。 

  • できる事/できない事 
  • コントロール可能/不可能 
  • 自社内/社外 

応用範囲は相当広いです。下記も参照下さい。

  • 自分たちでできることに議論を集中させるには!~コントロール可能・不可能マトリクス~

意見を収束する時は、常に1本線を引くとどうなるか?2軸(2本線)で比較するとどうなるか?を意識しておくことが重要です。


議論の見える化

ベースとなるのが「議論の見える化」です。

ミーティング中、意見は出てくるのですが、誰もメモせず、ミーティングが進みます

同じ意見でも、相手によって理解が違います。また数分前に議論したこともすぐに忘れてしまいます。さあミーティングの終わりの時間が近づいて来ました。

結論を整理しようとしたところ、また最初の頃の議論に戻ったり、さっきはこういう理解だったんだけど違いますか?と理解の相違が出てきたり、結論どころではありません。 

皆さんこんな会議に出たことありませんか?

これを防ぐ最も効果的な手段が、議論の見える化です。

ホワイトボードやPCを使って議論のポイントを参加者が見えるように記載しておく、これだけでミーティングが全然生産的になります。

そしてもう1つ重要なことは、一歩を踏み出す勇気です。

ホワイトボードでいきなり書き出すのは結構勇気が必要です。言っていることが分からなかったり、間違って文句言われないか?とびびったり。でも踏み出したもの勝ちです。

分からない点は、素直に人に頼ってしまう。周りの人が必ず助けてくれます。

例えば言っていることが長くてポイントが分からないような時には、「すいません、大事なポイントなので書き留めておきたいのですが、専門でない私がわかるように簡単にポイントを教えて頂けますか?」とか、前に書いていきますが、もし皆さんが言っている内容と違っていれば遠慮なく修正して下さい。」などです。Web会議などだと、発言の内容をメールで送ってもらったり、ということもできます。

収束の場面でも周りを活用しましょう。

どう整理したらよいか分からない時などは、素直に、「ちょっと議論を整理したいのですが、例えば2つに分けるとか、親和図とか、うーん、何かいい方法ないですか?」とメンバーに聞いてしまうのも有効です。

メンバーの方が客観的に見ているケースもあり、いい意見が出てくることが結構ありますよ。

下記は先日の社内会議で人事と働き方改革の進め方を議論した時のホワイトボードのメモです。単なるなぐり書きのようにも見えますが、これで参加者は迷いなく、議論がスムーズに進みました。見える化の一例です。


ミーティングでの困った場面あるある8つのパターン

皆さんミーティングでファシリテーションをしている時、うまくいかない状況に直面したことはありませんか?

  1. 発言しない参加者がいる
  2. シニアのメンバーが議論を牛耳る
  3. 建前の議論にしかならない
  4. 参加者のやる気がなさそうである
  5. 話が堂々巡りする
  6. 話が脱線している
  7. 感情的に他の参加者を攻撃する参加者がいる
  8. 時間がきても結論に至らない

よく目にする場面ですね。そんな時の対処法、防止法を下記記事にまとめています。

  • ミーティングでの困った場面あるある(その1)よくあるパターン8
  • ミーティングでの困った場面あるある(その2)シニアのメンバーが議論を牛耳る。感情的に他の参加者を攻撃する。
  • ミーティングでの困った場面あるある(その3)意見が対立して感情的になってしまうケース、感情的に他の参加者を攻撃するケース
  • ミーティングでの困った場面あるある(その4)発言しない参加者がいる ~そもそもアイデアや意見が思い浮かばず、頭が??になってませんか?具体的な経験、体験を聞くような質問を心掛けましょう~
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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!