【AI×ヘルスケア】Medtec2019 AIを活用した医療機器の具体例10例:サスメド、AIメディカルサービス、エルピクセル、エンドブレイン、アイリス、Zebra Medical Vision、Viz.ai、Idx、MaxQ、Imagen

Pocket

image_pdfimage_print

Medtec 2019

3/18にMedtec(医療機器の製造・開発に関するアジア最大級の展示会)で【IoT・AIと今後の医療機器】というセッションを聴講しました。

注目すべき考えは以下の3点です。

  • 画像分析技術ではすでに多くのAI搭載医療機器が承認されている。(使えるAI
  • アプリ医療機器でデータ収集&分析が容易になることで、治験や市販後調査の期間が大幅に短縮される可能性がある(シームレスな開発~治験~治療~市販後調査
  • 今後はデータを収集&分析することで新たな価値を創造するアプリ医療機器やソフトウェの価値が高まっていく(ハードからソフトへの価値の移行

話題の中心となっていたAIを活用した医療機器の具体例を10例、以下にご紹介します。


サスメド

医学的エビデンスに基づき、スマートフォンアプリで不眠症治療を実現。睡眠学が専門の医師、上野太郎さんが起業。

不眠症アプリ開発だけでなく、臨床試験システムプラットフォーム、データ解析AIという、アプリでデータを収集、価値をつけるビジネスのプラットフォーマーです。

アプリ医療機器は治験データや市販後調査データ取得が容易なので、治験や市販後調査の期間を大幅に短縮する可能性があります。

ビジネスモデルについて下記にまとめました。


AIメディカルサービス

近未来の内視鏡医療を実現する医療ベンチャー。消火器内視鏡専門医の多田智裕さんが起業。

内視鏡検査をしながらAIが瞬時にガンを識別。胃ガンについては世界初です。

【AI】 株式会社AIメディカルサービス 多田 智弘 氏 CEOインタビュー

「内視鏡×AI」は日本が世界をリードしている分野。

人工知能の開発においてはディープラーニングの教師データが極めて重要な役割を果たしますが、トップクラスの内視鏡医が揃っている日本が、データの蓄積量も精度も世界をリードしています。これからAIで世界と戦ってみたい方にとっては、唯一、勝てる可能性が高い分野にどっぷりはまることができます。

日本発の胃内視鏡用診断補助AI、世界へ羽ばたく

この胃内視鏡診断補助用の人工知能(AI)は、米食品医薬品局(FDA)からBreakthrough Device指定を受けました。これにより通常よりFDAとのやりとりが迅速になり、優先的に審査を受けられることになります。

このAIは若手医師にとっては、非常に良い教育ツールにもなると思っています。「こういう病変を評価すればいいんだよ」と教えてくれるようなものですから。このAIとともに診断するということは、世界トップクラスの専門医がつきっきりで指導してくれるようなものだと考えています。今まで専門医になるまでに10年かかると言われていますが、いろいろなことを瞬く間に吸収し、数年でエキスパートへと成長できるようになるのではないでしょうか。


LPixel Inc.(エルピクセル株式会社)

EIRL(エイル) | 次世代医療診断支援技術 | LPixel Inc. – Medical AI

脳動脈瘤や脳血管狭窄をAIで検出


EndoBRAIN(エンドブレイン)

AI搭載の腫瘍識別ソフト、オリンパスが発売へ~内視鏡画像を分析し、腫瘍である可能性を数値で出力

オリンパスは大腸の内視鏡画像をAIで解析し、ポリープが腫瘍であるか判定する内視鏡画像診断支援ソフトウエア「EndoBRAIN(エンドブレイン)」を2019年3月8日に発売すると発表した。EndoBRAINは内視鏡分野において国内で初めて薬事承認を取得したAI商品だという。希望販売価格は450万円で、今後3年で260台販売することを目指している。

EndoBRAINの正診率は95%を超えており、「非専門医の正診率約70%に勝っている」と昭和大学横浜市北部病院の森氏は言う。まずは非専門医や非熟練医に向けて提供したいとしている。


アイリス

匠の技を医療の現場に届けたい。救命救急医の沖山翔さんが起業。

インフルエンザ感染を99%以上の精度で判定、早期診断を支援する医療機器。

インフルエンザ診断には一般に、患者の鼻やのどの粘膜を綿棒で採取して行うイムノクロマトグラフィー法を使う。この方法は、日常診療におけるインフルエンザ検出感度が60%程度にとどまる。しかも、発症後24時間以上経過していないとそうした検出感度さえ得られないという弱点がある。

アイリスが開発中の機器は、「インフルエンザ濾胞(ろほう)」と呼ばれるインフルエンザに特有の喉の腫れに着目したもの。高精度で判別できるようになるまでには10年以上の経験が必要で、難しさのためごく一部の医師が用いるに留まっている診察手法です。

内視鏡型カメラとタブレット型端末、AIソフトウエアから成り、患者の口の中にマウスピースを介して内視鏡型カメラを挿入し、喉を撮影するだけで判定結果が出る。喉を撮影した画像からAIがインフルエンザ濾胞の有無を判別し、それを基にインフルエンザ感染の陽性/陰性を判定するという仕組み


Zebra Medical Vision

イスラエルのスタートアップである Zebra Medical Vision 。

医療画像を読み込み、自動的に異常を発見するAIを利用している。11の異なるアルゴリズムを通して、乳がんや骨粗鬆症、脂肪肝、脊椎骨折、動脈瘤、脳出血などの病変の視覚的な異常を認知する。

革新的な医療画像AIソリューションを、イスラエル最大の病院の1つである Tel Aviv’s Ichilov やイスラエルの保健維持機構で最も大きい Clait Health Services と次に大きい Maccabi Healthcare Services にて展開し始めようとしている。この3つの医療機関はイスラエルの患者の約90%を管理している。


Viz.ai 脳卒中疾患向けCT画像分析・臨床意思決定支援ソフトウェア

FDAは、脳CT画像から脳卒中の可能性を脳血管専門医へ通報するトリアージソフトウェアViz.AI Contact applicationの販売を許可した。

放射線科医の解析を待たず脳CT画像をAI解析して脳卒中の可能性を迅速に脳血管専門医に通報しうる臨床意思決定支援ソフトウェア

本ソフトウェアはトリアージ利用されるAI解析アルゴリズムで、大血管閉塞を検知すると自動的に脳血管専門医のモバイルデバイスへテキストを送信し、専門医にワークステーション上での脳CT画像の確定診断を促す。確定診断には使えない。

今回の承認はViz.AI社が提出した試験データに基づいており、一つは本アルゴリズムによる300件の脳CT画像の解析結果についての後向研究であり、他は臨床現場における本ソフトウェアと2人の専門医の診断の比較研究である。


IDx 糖尿病網膜症向けAI検知ソフトウェア

米食品医薬品局(FDA)は4月11日、糖尿病網膜症を検出する人工知能(AI)を用いたデバイスを医療機器として初めて承認したと発表した。このデバイスを用いれば、眼科の専門医でなくても糖尿病網膜症の診断が可能になるという。

この新しいデバイスは、米IDx社が開発した「IDx-DR」と呼ばれるもので、特殊な無散瞳眼底カメラ(株式会社トプコン販売の「NW400」)で撮影した糖尿病患者の網膜画像データを、AIアルゴリズムを用いて解析する仕組みだ。AIを用いた解析プログラムをインストールしたクラウドサーバーに、撮影した網膜の画像データをアップロードすると軽度以上の糖尿病網膜症が検出される。具体的には、「糖尿病網膜症を検出;専門医の受診を勧める」あるいは「糖尿病網膜症は未検出;12カ月以内の再検査を勧める」のいずれかの結果が得られる。

医師不要で診断可能なAI医療デバイス

医療用AIとしては、すでにIBMのワトソンなどが実用化されていますが、あくまでの医師支援のツールです。つまりAIが提供する医療情報を参考にして、実質的な診断は医師が行います。

これに対し、この「IDx-DR」は、その場に眼科医がいなくても眼疾患の診断を行うことができる「医師不要で診断可能なAI医療デバイス」です。これは画期的です。


MaxQ AI 頭蓋内出血(ICH)向けAI検知ソフトウェア

Accipio Ix頭蓋内出血(ICH)検出ソフトウェアが米国食品医薬品局から510(k)の承認を取得。AIがコントラストのない頭部CT画像を自動的に分析し、出血の疑いの検出精度を大幅に高めレビューまでの時間を短縮できることは、画期的。


Imagen 手関節骨折向けコンピュータ検知・診断支援ソフトウェア

人工知能(AI)を医療に導入する取り組みが進んでいる中、米国食品医薬品局(FDA)は、手首の骨折を検出するアルゴリズムを備えたソフトウェアの販売を認可した。

「イマジェン・オスティオディテクト(Imagen OsteoDetect)」と名付けられたソフトウェアは、手首のX線画像の中の骨折している箇所に目印を付ける。開発したイマジェン・テック(Imagen Tech)が実施した2つの研究によると、手の整形外科手術において同ソフトウェアを使ったときのほうが、骨折部位をよりうまく特定できたという。


【ヘルスケア×AI】に関する関連記事

  • 【ヘルスケア×AI】Medtec2019 AIを活用した医療機器の具体例10例
  • 【AI×ヘルスケア】既存データの利活用によるヘルスケアサービス~1. MRI画像から認知症の早期発見、2.健康診断の血液検査データから認知機能評価、3. 過去の蓄積された定期健診データから3年後の検査値を予測~
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!