【心房細動1】心房細動って何?一生のうち4人に1人がかかる。3人に1人は自覚症状がないが、脳梗塞や心不全を引き起こす恐ろしい病気(サイレントキラー)

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心房細動についてのワークショップ、どのようにファシリテーションするのか?

心房細動についてのワークショップのファシリテーターをやることになりました。

しかも循環器を専門とする事業部からの依頼です。

概要を聞いたところ、心房細動全体を理解してコラボレーションについて議論する、ということでした。心房細動についてはよく知っている事業部なので、他事業部とのコラボレーションが主目的だろうと考えました。

私自身が心房細動についてほとんど知らない状況だったので、心房細動について勉強するとともに、他事業部とどんなコレボレーションが可能なのか?あらかじめ考えてみることにしました。


心房細動について~関連記事をまとめて読む~

心房細動についての関連記事をいくつかピックアップしてまとめて読んでみました。

順に整理します。


心房細動といわれたら – その原因と最新の治療法

心房細動は罹患者数は日本で1,000万人ともいわれていて、一生のうち4人が1人がかかるそうです。

一番の原因は加齢による筋肉の変質で、患者の平均年齢は75歳、65歳以上の人で84%を占めます。

私も50になり、非常に気になる病気です。

現象は、心房が電気的異常興奮状態となり1分間に300~500回も細動することで、症状としては、動悸、息苦しさ、ふらつき、血圧低下等ですが、3人に1人は自覚症状なしというのが驚きです。

心房細動自体は致命傷にはなりませんが、血流がよどむため、放っておくと、心房に血栓ができやすくなり、脳梗塞の原因となります。脳梗塞の30%は、この心房細動が原因だと言われています

と、ここまで理解すると、心房細動って怖い、という印象を持ちます。

さらには心不全や認知症のリスクを高めます

心房細動そのものは致命傷でないにもかかわらずサイレントキラーと呼ばれる所以です。


心房細動はなぜ問題か。脳梗塞を防ぐための対処の必要性。

最大の問題は、やはりQOLを低下させる脳梗塞です。そのため心房細動治療では、脳梗塞を防ぐ、抗凝固薬・抗血栓薬の処方が多く行われています

ただこれは心房細動そのもを止める治療ではありません。


心房細動(高齢者に多い不整脈) | 知っておきたい高齢者の病気

この記事も脳梗塞予防が一番の焦点で、脳梗塞発症リスクを定量化する指標(CHADS2スコア)が紹介されています。

高血圧や糖尿病でリスクが高くなるので、日常の生活習慣にも注意が必要です。


心房細動の治療法カテーテルアブレーションとは

https://medicalnote.jp/contents/180509-004-QS

アブレーション治療のメリットは、心房細動の症状が十分に改善する可能性があることです。

抗不整脈薬といった薬物や電気ショックは、抑制・対処療法で心房細動そのものを完治させることはできません。しかしカテーテルアブレーション治療は心房細動の原因に対して治療するため、症状が十分に改善する可能性があります

発作性心房細動の原因の80~90%は、肺静脈(肺から血液が返ってくる静脈)周辺からの電気信号異常指令と言われています。

カテーテルアブレーションは、異常信号の発生場所をアブレーションして隔離してしまう治療です。「肺静脈隔離術」と呼ばれていて、ある程度確立された手法です。

肺静脈隔離術には高周波電流で焼灼する方法や、ホットバルーンというお湯の入った風船を押し当てる方法、凍ったバルーンを使用する方法などがあります。また、上記の肺静脈隔離術に加え、心臓の自律神経節にも熱を与え焼灼することで、心房細動の再発率をより下げることができます。

一方で、持続性心房細動や1年以上持続する長期持続性心房細動では肺静脈隔離術のみでは成功率が低いことが知られています。しかし、心房細動中の心房を直接多点マッピングカテーテルを用いて心房内の電気的興奮を調べ、心房細動を維持しているローター(渦巻き状の興奮)を同定し、各患者さんにあったテーラーメイド治療を行うことで従来の方法に比べ、焼灼時間を短くすることが可能です。


本当に怖い心房細動と戦う低侵襲外科治療:WOLF-OHTSUKA法

心房細動に対する心臓内視鏡外科手術:WOLF-OHTSUKA (W-O)法は、次の2つのことを行います。

  1. 梗塞を起こす血栓の発生部位である左心耳を安全、迅速、かつ完全に閉鎖
  2. 乱れた脈を心臓の外側からW-Oアブレーション法で矯正します

①だけでなく②も行うのが「W-O I」で、 ①のみを行うのが「W-O II 」です。

患者さんの希望を踏まえますが、基本的に、頻脈症状のある方やアブレーションの長期的効果が期待できる患者さんにW-O I を行います。(おおよそ9:1の割合でWOLF-OHTSUKA I をお受けになる患者さんの方が多い)。

このようにWOLF-OHTSUKA法は2つの敵<不整脈と脳梗塞>を一度に相手にする二刀流の治療法です。


循環器病の食事療法 | 循環器病全般 | 循環器病あれこれ

高血圧や糖尿病、ストレス、肥満、アルコール、喫煙等の生活習慣により心房細動のリスクは高くなります。そのため食事療法も効果があると言われています。食事療法だけで治療できた、という事例もあると聞きました。

課題としては、患者さんに実際に実行させることです。心房細動は高齢の方が多く、楽しみの食事まで制限されるのであれば、そのままでいい、という方も多くいるようです。

心臓にやさしいハートレシピ

食事療法のためのレシピを紹介するサイトです。


心房細動についてのまとめ

上記記事のキーワードを書き出し整理してみました。

原因、予防、発見・診断、症状(状態)、影響、治療、治療後管理という項目でグループ化してみると心房細動の全貌が見えてきます

大きな気づきは下記です。

  • 心房細動は罹患者数が多く(一生のうち4人が1人がかかる)高齢化が大きな要因。
  • 生活習慣によりリスクが高くなり、また抗凝固薬の服用など治療が長期にわたるため、日常生活との関連・影響が大きい。
  • 3人に1人は自覚症状なし。発見・診断が難しい。
  • 心房細動そのものは致命傷でないにもかかわらず脳梗塞や心不全の大きな原因となるため非常に恐ろしい(サイレントキラーと呼ばれる所以)。
  • 脳梗塞、心不全、認知症、糖尿病など様々な疾患と関連がある。
  • 治療法も薬、アブレーション、外科的治療、食事療法など幅広く、状況に応じて多くの選択肢が考えられる。

非常に幅広く複雑な疾患であることが分かりました。

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1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!