関係の質を高め一気に大勢の人の共感を醸成、相互理解を得られるワークショップを活用しよう~ワークショップデザインのやり方、具体例、秘訣・ヒントをまとめます~

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ワークショップ

最近社内でワークショップをファシリテーションすることが多くなりました。

自ら仕掛けることもありますが、依頼されることも増えてきています。

  • 「年度のはじめにビジョンを作成したい」
  • 「新しい組織で一体感を醸成したい」
  • 「女性の活躍についてメンバーで楽しく議論しながら次のアクションを決めたい」
  • 「働き方改革について学びながら、チーム内でアクションを議論したい」
  • 「アイデア出しのワークショップをやりたい」
  • 「自社とベンダーとより密接に協働するために相互理解を図りたい」
  • 「皆さんがワクワクするようにイノベーションについてのワークショップをやりたい」

など、様々なワークショップをデザイン、実施してきました。

ワークショップの醍醐味は、一気に大勢の人の共感を醸成し、相互理解を得られることです。メンバー全員が共通認識をもって、よし、やるぞ!という意識を創り出すことができます。


ワークショップデザインのやり方

それぞれのワークショップは、ワークショップ毎にデザインしています。

ワークショップのデザインなんて難しい、と思われる方もいらっしゃると思います。私も最初はそうでした。でもそんなに難しいことはありません。そのデザインのやり方、コツ、ヒントをまとめます。

全体像はたった1枚(下図)にまとめることができます。


イノベーション対話ツール

私は慶應大学SDM(下記リンク参照)でイノベーションを考えるためのワークショップのデザインのやり方を学びました。

詳細は「イノベーション対話ツール」(下記リンク参照)にまとめられています。

この「イノベーション対話ツール」は、イノベーションに限らず、議論を活発に行い、何か結果を出したい全てのワークショップに活用できる万能な方法論です。

私がワークショップをデザインする時には、これをベースにしています。

目的、方法、手法3つレイヤーで考えます

目的

「何のためにやるか?」を明確にすることが一番最初です。

言われてみると当たり前の話なんですが、皆さん、意外に目的が曖昧なまま具体的な手法を考えてしまっていませんか?「何のためにやるか?」をはっきり・くっきり明確にすることが最も大切です。

方法

2つ目のレイヤーは方法論を考えることです。具体的には、議論をどう発散、収束させるかを考えることです。

  • 【ファシリテーション3】たったこれだけ?ファシリテーションの実践ポイント!発散、収束、見える化

で、ファシリテーションのポイントも発散、収束と紹介しました。

ワークショップも同じです。多様な意見を出してもらい発散し、そこから議論を収束させて結論を導きます。

この発散と収束を組み合わせることで、参加者の共感を醸成し、相互理解を深めることができます。さらに、新たな気づき、切り口(インサイト)も得られます。

自分達が思いもつかなかったアイデアが出て、おおっという結論が出ることを目指してデザインします。

ワークショップの議論の内容や結果が、自分の想定範囲内ならば、ワークショップで多くの人の時間を使う必要はありません自分の想定を超えて、おおっ、これは面白い、すごい、という議論ができ、参加者の共感が得られてはじめてワークショップの成功と考えています。

手法

方法論で決めたステップに、具体的なツールややり方をはめていきます。この時、具体的なツールややり方を考えることで、方法論のデザインを変えることもあります。方法論⇔手法を互いに行ったりきたりしながら、具体化していきます。

多くの場合は、ツールをある程度頭の中にイメージして、方法論と手法を同時に考えていきます。

イノベーション対話ツールを活用したワークショップの具体例

下記に「イノベーション対話ツール」に沿ってデザインしたワークショップの実例をまとめました。是非ご覧ください。

  • イノベーション対話ツールを活用したワークショップデザインの具体例~目的を明確にして、発散と収束を組み合わせることで結論に導く~ポイントと実例を紹介

ワークショップに活用できるメソッド

ワークショップのデザイン「イノベーション対話ツール」に沿ってデザインしますが、それだけでは質の高いワークショップをデザインすることはできません。

多くのメソッド、ツールを知っていることでデザインの幅が広がり、質も上がります

私がワークショップをデザインする上で、活用しているメソッドをいくつかまとめます。

チェンジマネジメント

私はGEにいた時代にCAP (Change Acceleration Program)というチェンジマネジメントの手法を学びました。詳細は下記スライドをご覧ください。

一言でいうと「人をその気にさせる」ための手法です。

組織の中では、何か改善する、新しい仕組みを導入する、組織変更、異動、役割変更、など常に変化があります。でも多くの人は変化に対して多かれ少なかれ躊躇や抵抗があります。この躊躇や抵抗を和らげ「その気にさせる」のがCAPなどのチェンジマネジメントです。

このチェンジマネジメントの「その気にさせる」考え方やツールは、人の共感を醸成、相互理解を得るためのものものなので、ワークショップに大変有効です。

Read For Action

Read For Actionは参加者が本から新たな知識・刺激を受けるだけでなく、参加者同士の会話より一気に共創の場が醸成されます。

またアイデア出しや発想の転換などが必要な場合、本を読むことで視点が一気に広がり簡単に発散ができます

「Read For Actionは共創の場づくりとしてのプラットフォーム」であり、これを知ることで、ワークショップデザインの幅が広がり、質も大きく向上しました。

最近のワークショップで積極的に活用しています。

Read For Actionについては下記記事を参照ください。

  • 【Read For Actionその3】まねっこでRead For Actionやってみました。効果抜群です。学び、共創するチームへ活性化する感じを味わいました。
  • 【Read For Actionその7】本は人をつなぎ、力に変える~Read For Actionの認定ファシリテーター講座を受講しました~

Forthメソッド

Forthメソッドとは、組織内の様々な障害を乗り越えてイノベーションを起こすプロセスを体系化した手法です。イノベーションのメソッドですが、発散、収束をベースとしているので、その考え方やツールはワークショップに大変有効です。

Forthメソッドについては下記記事を参照ください。

  • 組織内の様々な障害を乗り越えてアイデアを実現する~組織内でイノベーションを起こすプロセス~Forthメソッドその1
  • 組織内の様々な障害を乗り越えてアイデアを実現する~組織内でイノベーションを起こすプロセス~Forthメソッドその2

ワークショップ実例

イノベーション対話ツールをベースに、チェンジマネジメント、Read For Action、Forthメソッドなどの方法を組み合わせると、様々なワークショップのデザインが可能となります。実例をいつくかご紹介します。

ワークショップ実例1:組織のビジョンを作成する

  • ビジョンを言葉に凝縮~組織のビジョンを四字熟語にしてみよう~楽匠軸攻の事例

ワークショップ実例2:部門を越えて関係の質を高め働きやすい職場を作る

  • 「関係の質」を向上させ、成功の循環モデルを回そう!~複数部門にまたがる対話ワークショップで働き易い職場を作るためのアクションを決める~

ワークショップ実例3:自分が成長する成長マインドセットを養おう

  • 【学びと成長3】成長マインドセット~心のブレーキの外し方~どうして過ぎ去ったことのこだわるのか?人のせいにするのか?ワークショップのデザイン
  • 【成長と学び9】成長マインドセット~心のブレーキの外し方~ワークショップ実施しました!

ワークショップ実例4:自分たちにとっての働き方改革を考えよう

  • 【Read For Actionその8】働き方改革の新しい視点を得るためのRead For Actionのデザイン~ぐるぐる視点を増やそう~
  • 【Read For Actionその9】23名5チームでのRead For Action成功事例~働き方改革・自分の仕事のやり方について視点を広げよう~

ワークショップ実例5:女性営業が成長し長く活躍できる会社を創る

  • 働き方改革(その16)女性営業が成長し長く活躍できる会社を創る~子育て支援に熱心な企業ほど女性が活躍しにくくなるジレンマ~

ワークショップ実例6:チームワークを高め、仕事をやりやすくしよう

  • アイデア発散に効果的な「なりきりブレスト」と収束に効果的な「What, How, Whoでアイデア具体化」

ワークショップ実例7:ペイシェントジャーニーを作る

  • 【ペイシェントジャーニー1】ペイシェントジャーニーマップの作り方:実際にファシリテーションする前に整理してみました。
  • 【ペイシェントジャーニー2】ペイシェントジャーニーマップ 実際に作成してみました。やはり一目瞭然、ポイントや課題がよく分かりました。

ワークショップ実例8:顧客目線で心房細動を理解しよう~ペイシェントジャーニーを描く~

  • 【心房細動2】ワークショップでペイシェントジャーニーを描く~心房細動って何?情報がばらばらで全体が理解できない。病院行っても対応は千差万別、どうすればいいの?~

ワークショップ実例9:GEの「ワークアウト」衝撃のスピード感と躍動感が生まれる問題解決ワークショップ


参考資料

  • イノベーション対話ツール 文部科学省
  • GE CAP (Change Acceleration Process)
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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!