【ヘルスケアビジネスモデル43】医師向けSNS 5つのサービスの比較 MR君、メドピア、メディライン、Join、e-casebook

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医師とMRとのコミュニケーションSNS :製薬会社への価値提供にフォーカスした【MR君】 vs 医師への価値提供にフォーカスした【メドピア】~【ぐるなび】 vs 【食べログ】と同じ~

医師とMRとのコミュニケーションSNSサービス2つを比較します。【MR君】vs【メドピア】です。

売上、利益は大きく違いますが、エムスリーはMR君以外にも、治験君など他のサービスの収益が含まれていますので、単純な違いではありません。

いずれも医師とMR(製薬会社)との間のコミュニケーションに着目したSNSサービスですが、誰のために、というフォーカスポイントが大きく異なります

エムスリー「MR君」 メドピア「MedPeer」
売上高 781億円(2017年3月期) 15.6億円(2017年9月期)
利益 169億円(2017年3月期) 0.8億円(2017年9月期)
医師会員数 25万人 10万人
特徴 製薬会社の視点

MR業務の圧倒的な効率化

医師側の視点「医師による」「医師のための」価値ある情報共有
ぐるなび と同じ 食べログ と同じ

エムスリーは(店側に立った)「ぐるなび」であり、メドピアは(飲食店の口コミ評価サイトの)「食べログ」

「MR君」はコンテンツ名からもわかるように、製薬会社のMRが行くことができないところもインターネットでカバーしようとサービスで、製薬会社の視点でMR業務の圧倒的な効率化を実現するサービスです。

これに対して、「メドピアは、医師側の目線をひたすら追求し、診療に役に立つものを提供することです。

自分自身が医師であるゆえ、「自分自身の欲しい物を提供したい」「臨床の現場で使うサイトにしたい」という視点が強みです。

詳細は下記を参照ください。

  • 【ヘルスケアビジネスモデル11】「集合知により医療を再発明するメドピア」徹底的に医師の目線にこだわる医療専門”食べログ型”SNS vs エムスリーのMR君は”ぐるなび型”
  • 医療界の怪物「エムスリー」のビジネスモデル(その2)日本国内の医師の80%が会員として利用する圧倒的な囲い込みサービス「MR君」のビジネスモデルキャンバス

ぐるなび VS 食べログ

「MR君」vs「メドピア」は、「ぐるなび」vs「食べログ」と同じです。

このビジネスモデルは、リボン型ビジネスモデルというそうです。

ある片方のニーズだけ満たすだけではいけません。「ユーザ」「事業者」両者のニーズを満たし、両者をつなぐサービスを提供することで、成り立っているビジネスモデルです。

リボンのどちらへの価値提供にフォーカスしているかが、両社の違いになります。

ビジネスモデルキャンバス:製薬会社への価値提供にフォーカスした【MR君】 vs 医師への価値提供にフォーカスした【メドピア】

2つのビジネスモデルキャンバスを比較します。

かなり似ているますが、ポイントは赤の矢印です。

製薬会社への価値提供にフォーカスした「MR君」は、製薬会社からスタートして、製薬会社の情報を価値として医師に提供する、という矢印になります。

一方、医師の価値提供にフォーカスした「メドピア」は、医師からスタートして、「医師による医師のためのコンテンツ」を価値として製薬会社に提供する矢印になります。

2つを比較すると、逆向きの矢印になっていることがポイントですね。


医師同士のコミュニケーションを簡素化・効率化する3つのサービスの比較 【メディライン】 vs 【Join】vs【e-casebook】

医師同士のコミュニケーションを簡素化・効率化するの3つのサービスを比較します。

【メディライン】vs 【JOIN】vs 【eCasebook】です。

どのような違いがあるのでしょうか?

ビジネスモデルキャンバスを比較します。

【メディライン】誰でも気軽に安全に医療情報をコミュニケーション~まさに医療版Line~

【メディライン】のビジネスモデルの詳細は下記を参照ください。

  • 【ヘルスケアビジネスモデル29】メディライン~機微な医療情報をオンラインで安全にやりとりする医療者専用のLINE~

ビジネスモデルは以下になります。

「誰でも気軽に安全に医療情報をコミュニケーションできる」というのが最大の価値で、まさに医療版Lineです。医師だけでなく、看護師、薬剤師、ケアマネージャーなども気軽に参加できるため、チームとして幅広くコミュニケーションでき、連携が促進されます。

【Join】遠隔診療をサポートするコミュニケーションツール

Join」は仕組みとしてはLineのようなチャットアプリ形式のコミュニケーションツールです。

最大の特徴は、院内で撮影したCTやMRI、X線や心電図などのデータを全てモバイル端末で確認することができる、ことです。

これにより、瞬時にデータを共有し、専門医の指示を受けながら医師が診療することができます

つまり、遠隔診療をサポートするサービスです。

これにより、特に時間との戦いが課題となる、脳卒中、心臓急性疾患、ER等で、迅速な診断・治療が可能となり、患者さんのアウトカムが向上し、医療費削減につながります

さらに、遠隔で診療が可能となるため、わざわざ病院へ駆けつける必要がなくなり医師の働き方改革をサポートするサービスになっています。

【Join】のビジネスモデルの詳細は下記を参照ください。

  • 【ヘルスケアビジネスモデル33】医師の働き方改革の切り札?~CT, MRI画像などを共有できる医療版Line「Join」~

【e-casebook】医療用画像を共有して議論できるオンライン掲示板

「e-casebook」はウェブ上にアップした医療用画像をパソコンなどの端末で共有するオンライン掲示板システムです。

画像の特定部位を矢印で指定したりチャット機能で会話したりできるため、緻密な議論ができます

そのため、医師の症例報告を共有し、技能評価や技能指導が可能となります。詳細は下記を参照ください。

これを可能にしているのが、医療用画像、動画をストレスなく登録できるシステムです。

データ様式「DICOM」に対応している上、症例をアップロードする際、患者さんの個人データを自動的に消去する仕組みが決め手となりました。

DICOMデータから個人データを削除するのは手間がかかるので、これが自動的に消去できる、というのは価値があります。

e-casebookの詳細は、下記記事を参照ください。

  • 【ヘルスケアビジネスモデル27】クラウドで越える「技能評価・研修」の壁 ~ハート・オーガナイゼーション e-casebook


IoTを活用し患者や医師の体験をリ・デザインしたヘルスケアビジネスモデルの事例

  • 【ヘルスケアビジネスモデル33】医師の働き方改革の切り札?~CT, MRI画像などを共有できる医療版Line「Join」~
  • 【ヘルスケアビジネスモデル34】不眠症アプリから発展!アプリで得た情報から新たな価値を創造する医療情報処理のプラットフォーマー~サスメド~
  • 【ヘルスケアビジネスモデル35】患者さんに価値を出すにはどうしたらよいか?を徹底的に追及した結果生まれた電子薬歴サービス「Musubi」。ビジネスモデル創出のお手本のようなカケハシのストーリー。
  • 【ヘルスケアビジネスモデル36】”患者さんの満足と関係ないカルテ業務をこの世から根絶する”AI問診Ubie
  • 【ヘルスケアビジネスモデル37】地域医療連携促進を通じた病院経営改善ソリューション地域医療連携の実現を目指すSaaS型の医療情報データベース「メドプラス」~「紹介率・逆紹介率」向上に貢献~
  • 【ヘルスケアビジネスモデル38】名医検索サイト「clintal(クリンタル)」~自分に合った名医と出会えれば、医療費も抑えられ、医療業界全体の質向上にもつながる、患者さんからアプローチする地域医療連携~杉田 玲夢氏
  • 【ヘルスケアビジネスモデル40】世界初の遠隔心臓リハビリのリモハブ~心不全後の心臓リハビリの継続率を上げ再入院率を下げることで、患者さんのQOLを上げ、医療コストを下げる~
  • 【ヘルスケアビジネスモデル41】coFFee doctors~医師の想いや人柄を伝え、医師とコミュニティを結びつける。医療情報や医師の診療以外の活動を発信するウェブマガジン~
  • 【ヘルスケアビジネスモデル42】医師監修の医療情報提供サービス7つのビジネスモデル比較~メディカルノート、メドレー、Doctors Me、coFFee doctors、メドプラス、クリンタル、メディカルローグZin
  • 【ヘルスケアビジネスモデル43】医師向けSNS 5つのサービスの比較 MR君、メドピア、メディライン、Join、e-casebook
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1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!