治る認知症?~特発性正常圧水頭症~認知症患者の5%、30万人の人が治療可能かもしれない

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治療可能な認知症!?

昨日、面白い講演を聞きました。

何と「治療可能な認知症!?」です。

認知症の大きな問題は根治する薬や治療方法がないことです。その認知症が治療可能なのか?非常に興味深い話でした。


引用元↓


特発性正常圧水頭症

“治療可能な認知症”とは、実は認知症と同様の症状を持つ『特発性正常圧水頭症』のことです。

認知症と思われている患者さんの中に、この特発性正常圧水頭症の人が5~6%もいるそうです。

この「特発性正常圧水頭症」、正しい診断がついて治療すると、症状が改善されます。要介護者の水頭症患者のうち65%の人で症状が改善されたそうです。

100%でないのは、高齢者の場合、水頭症だけでなく、アルツハイマー病やパーキンソン病など他の疾患も抱えているからです。

それにしても認知症患者は全国で予備軍も合わせると600万人ともいわれていて、仮にその5%がこの突発性正常圧水頭症だとすると何と30万人もの人が治療可能な認知症という計算になります。すごい数字です。

水頭症とは

水頭症とは、頭蓋(ずがい)内を循環して脳や脊髄を保護している脳脊髄液が異常に増える疾患です。原因としては脳脊髄液の『産生過剰』『循環障害』『吸収障害』の3つがあり、頭蓋内圧が上昇し、頭痛や吐き気を起こして、急性の場合は生命にかかわります。

ところが、この急性の水頭症に対し、慢性的状況となる水頭症が正常圧水頭症です。

正常圧水頭症は、脳を保護する脳脊髄液が過剰にたまるために起こります

脳脊髄液は、脳の中央にある脳室で毎日一定量がつくられ、脳と脊髄の周りを流れ、循環しながら静脈などに吸収されていきます。成人の場合、1日500ml、ペットボトル1本分の髄液が生成されるというのも初めて知りました。何らかの原因で、この流れが滞ると、正常圧水頭症が起こります

引用元↓

正常圧水頭症には3つのタイプがあり、最も多いのがこの記事のテーマでもある特発性正常圧水頭症です。原因は不明で、主に高齢者に起こり、国内の複数の研究から、65歳以上の人の1~2%にこの病気があると考えられています。65歳以上の人口は約3,500万人。仮に1.5%だとすると50万人になります。70~80歳代で多く発症します。

二次性正常圧水頭症は、くも膜下出血や髄膜炎などを発症した数か月後にその後遺症として起こりますが、非常にまれなタイプです。原因となる病気の定期的な診察により、多くの場合、早期に発見されます。

家族性正常圧水頭症は、遺伝的要因により発症しやすいと考えられるもので、やはり極めてまれなタイプです。

正常圧水頭症の症状

引用元↓

正常圧水頭症では、過剰に増えた脳脊髄液の影響で、脳の前頭葉が広範囲にわたって障害されることにより、歩行障害、認知障害、排尿障害が現れます。

歩行障害

引用元: https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_765.html

正常圧水頭症の初期から現れやすいのが、歩行が小刻みになる症状です。同じく脳の病気により歩行障害が起こるパーキンソン病でも歩行が小刻みになりますが、正常圧水頭症の場合は両足の左右の間隔が広がるのが特徴で、区別することができます。まっすぐ歩くときは目立たなくても、方向転換するときや狭い場所では、こうした特徴的な症状が現れやすくなります。

認知障害

認知障害は、情報処理能力の低下、物忘れ、意欲の低下などの症状のことで、順番、頻度ともに歩行障害の次に現れることが多い症状です。

アルツハイマー病の場合は、記憶をつかさどる海馬に障害が起きているため、初期から物忘れが強く現れます。一方、正常圧水頭症の場合は、アルツハイマー病に比べるともの忘れは軽度で、ヒントをもらったり、時間をかけたりすれば思い出せることが多くあります。ただし、思考に時間がかかるようになり、受け答えや反応が鈍くなるのが特徴です。

排尿障害

排尿障害は、認知障害の次に現れやすい症状で、まず頻尿になり、その後次第に、尿意を感じてから我慢できる時間が短くなって失禁しやすくなります。

受診は脳神経外科

正常圧水頭症とアルツハイマー病を見分けるために最も重要なのは、歩行障害と認知障害が併せて現れるかどうかという点です。アルツハイマー病の場合、歩行障害はかなり進行するまで起こりません。この2つの症状が重なる場合は、正常圧水頭症であることが疑われるので、早めの受診を検討しましょう。さらに排尿障害もある場合は、すぐに受診してください。

ただし、これらの症状が現れて医療機関を受診していても、医師が正常圧水頭症に詳しくないために、正常圧水頭症という診断にたどりついていないケースが少なくないと考えられています

正常圧水頭症が疑われる場合は、脳神経外科を受診することが勧められます。

正常圧水頭症の治療・手術を実際に行うのは脳神経外科なので、この科には正常圧水頭症に詳しい医師が多くいるためです。脳神経外科を受診するのが難しい場合は、まずは脳神経内科や精神科を受診するとよいでしょう。

特発性正常圧水頭症の診断

画像診断

正常圧水頭症の検査では、まず問診や認知機能の検査、歩行などをチェックする身体診察が行われ、症状の有無やその程度が確認されます。そのあと、MRI(磁気共鳴画像)などによる脳の画像検査が行われます。

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正常圧水頭症のほとんどを占める特発性正常圧水頭症の場合、脳画像に3つの特徴があります。

1つは、脳の真ん中にある「脳室」が拡大していることです。

2つ目は、頭蓋骨と脳の隙間が狭くなっていること。

3つ目は、脳の左右に位置する「シルビウス裂」という溝が拡大していることです。

歩行障害・認知障害・排尿障害の症状に加え、脳画像でこの3つの特徴がそろっていれば、特発性正常圧水頭症が強く疑われるため、タップテストという検査を行います。

タップテスト

引用元↓

タップテストは、腰椎に特殊な針を刺し、脳脊髄液を30ml程度抜く検査です。

その結果、歩行障害がよくなるなど一時的に症状が改善すれば、より強く正常圧水頭症であることが疑われます。また、脳脊髄液を抜く手術である髄液シャント術による効果も期待できます。

正常圧水頭症の治療・髄液シャント術

引用元↓

正常圧水頭症と診断された場合は、主に髄液シャント術が行われます。髄液シャント術は、脳室にたまった過剰な脳脊髄液を、直径2mmほどの細い管を腹腔に導いて吸収させる手術です。主に2つの方法が行われています。

どちらの手術でも症状が軽い早期の段階で行うことができれば、日常生活に困らない程度まで、症状を改善することが期待できます。

L-Pシャント術

脊髄のくも膜下腔という部分から、管を腹腔に通す方法です。現在主流になりつつある方法で、髄液シャント術の過半数を占めています。

V-Pシャント術と異なり脳を傷つける必要がない、という大きなメリットがあります。

V-Pシャント術

隋骸骨に小さなあなをあけ、管を脳室から腹腔に通す方法です。脊柱管狭窄(さく)症などがあり、脊柱が変形している場合には、L-Pシャント術は適さないため、V-Pシャント術が行われます。


まとめ

講演会の参加者は50名強、ほとんどの参加者は70代、80代でした。

少し難しい話でしたが、参加者の皆さんがメモを取りながら真剣に聞いている様子に驚きました。

それだけ「認知症」に対して関心が高いことが感じられました。

最後に講師の先生が「生活の3原則」として下記を強調されていたのが印象的でした。

  • 太らない
  • 転ばない
  • 閉じこもらない

外に出て、歩いて、人と会話する、結局のところこれが認知症予防には一番ということですね。


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  • 治る認知症?~特発性正常圧水頭症~認知症患者の5%、30万人の人が治療可能かもしれない

参考資料

  • “治る認知症”と呼ばれる「特発性正常圧水頭症」を知っておこう!! | 健康・医療トピックス | オムロン ヘルスケア
  • 認知症の原因「正常圧水頭症」とは?症状やアルツハイマーとの違い | NHK健康チャンネル
  • 「 第2回 Tonomachi ウェルビーイング市民公開講座 治療可能な認知症!? 」
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1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!