議論の収束の2つのポイント~1. 何のために議論しているのか最終ゴールを意識すること、2. 議論やアイデアの優先順位をつけること~

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議論がなかなか収束しない…

議論が順調に進み、意見がたくさん出てきました。ここまでは発散のステージなので、意見が数多く出てきて順調です。

本日は、そこから先の収束のステージで、議論が収束しない2つのケースとその対応策をまとめます。


他の批判や批評ばかりで議論がなかなか収束しない…

課題を洗い出して対策を議論する会議で、陥りがちなケースです。

特に課題がどんどん出てくるような状況は要注意です。

  • そうそう、あれも問題だよね。
  • A部門が、動いてくれないんだよね。
  • そもそも最初のB部門の情報が間違ってるんだよね。

など、他の批判や批評ばかり出てきて盛り上がってしまうケースです。

他の批判ばかりだと、なかなか効果的な対策を考えることができません。

ゴールツリー

そんな時に役に立つのが「ゴールツリー」です。

そもそも何のために議論しているのか、最終的なゴールを明確にすることで、出てきた課題やアクションを整理していく方法です。下記例は、ある営業所で営業メンバーが集まって「営業活動においてPR活動量を増加させ売上UPを図る!」ということをテーマに議論したものです。

フリーディスカッションで課題やアイデアをある程度議論した後に、議論を整理しました。

最初に1日の営業活動におけるPR件数割合の向上」を営業所全体の目標として決め、これを一番左に書き出しました

次に、PR件数割合を向上させるための大きな要因として「準備業務の効率化」「フォロー件数を減らす」「活動方法の改善」の3つにまとめ、その下に計7個のアクションをつなげました。

このように最終的なゴールを明確にすることで、参加者の意識がゴールに向き、議論をうまく整理することができます。

ここでは、ゴール設定が非常に重要なので、事前にステークホルダーに確認しておくことも必要です。またゴールを数値で表すことも重要です。5%アップなのか、50%アップなのか、では対策も異なるので、議論の中身が変わってきます。

最初の課題出しをする前に、最終的なゴールを出すのも効果的です。そうすると、他人事ではなく、自分ごととして考えるようになるので、そもそも他の批判ばかり、ということが少なくなります。

私の場合は、参加者のレベルや、目的に応じて、収束のゴールを明確にするタイミングを意識的に変えています。

とにかく問題点や不満を洗いざらいあぶり出したい時は、最初は課題だけを集中して出させてから、収束のゴールを明確にします

少し対策に重きを置きたいときには、最初から収束のゴールを明確にします。

いずれにしても、そもそも何のために議論しているのか、最終的なゴールを明確にして、それを参加者に意識させるようにファシリテーションすることが重要です。

そんな時には、この「ゴールツリー」が役に立ちますよ。

 


アイデアの+/-を議論しはじめて批評合戦となり議論がなかなか収束しない…

多くのアイデアを出したあと、そこからアイデアを絞り込こうとした時に、よくあるケースです。

そのアイデアは、この点はいいけど、コストがかかるよね?

こっちのアイデアは逆にコストは安いけど、今いちアウトプットが期待できないね。

うーん、どれもこれも一長一短あるけど、決められないね。

こんな状況に陥った経験はありませんか?

そもそも圧倒的に優れた100点満点のアイデアなどは、そんなには出てきません

それぞれのアイデアには+/ーがあります。それを細かく比較しだすと、どのアイデアがいいのか分からなくなってきます

でも、一長一短あるようなアイデアの中から、収束して結論を出すのが会議の本質です。

ペイオフマトリクス

こんな時に役立つツールが「ペイオフマトリクス」です。

私自身もよく使いますが、2つの評価軸でアイデアを整理するツールです。

横軸に実行の難易度、縦軸に改善の効果(インパクト)の大きさをとって比較します。

先ほどのゴールツールで出てきた7個のアクションをペイオフマトリクスで整理してみました。

その結果、右上にある、実行が比較的容易で効果の大きい4つのアクションに取り組むことになりました。

ファシリテーションで議論を収束させる時のポイントは、議論やアイデアの優先順位をつけることです。

その際、このペイオフマトリクスが威力を発揮します。

優先順位をつける際には主観が入るので曖昧さも含みますが、正確さを求めるのではなく、議論を見える化し認識を共有することが重要です。

また、2軸にとる項目は、いろいろバリエーションを用意しておくとよいですアイデアの特徴を表す項目をとって、アイデアを並べてみると、アイデアの+/-の特徴やその大きさが視覚的に整理されます

整理されると、じゃ、この項目が重要そうだから、この項目が高くて、あとは大きな-がなければいいね、というように皆さんの意識が批評から判断、収束へと向かっていきます

このペイオフマトリクスや2軸による整理は、本当に効果的です。不思議なくらいに議論が収束に向かいます。

非常に簡単なので、日々の会議でも活用できる場面がたくさんあります。是非、ご活用下さい。

 


まとめ

議論の収束のポイントは、2つのケースに書いたように、下記2つです。

  • 何のために議論しているのか、最終的なゴールを意識すること
  • 議論やアイデアの優先順位をつけること

ここさえ押さえておくことが重要です。ツールはあくまでそれを助けるものです。

是非、これを活用して効果的な議論をファシリテーションして下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!