【ヘルスケアイノベーションのヒント2】~65%の患者さんが治療前の期間に最もフラストレーションを感じている。5人中4人が治療前に利用できるサービスを知らない。6割の人はサービスを知れば利用する~

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患者サーベイ:65%の患者さんが治療前の期間に最もフラストレーションを感じている

  • 「イノベーションによる患者価値創造のロードマップの作り方~ヘルスケア産業のデジタル経営革命~」

に引用されているAccentureによる患者サーベイの結果が興味深いので紹介します。

  • https://www.accenture.com/_acnmedia/Accenture/next-gen/patient-services-survey/Accenture-Mc814-Patient-ServicesLS-Research-Note2015-v7.pdf

サーベイの概要

  • 世界5つの地域:イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、ブラジル
  • 対象人数:各国2,000人×5ヶ国=10,000人
  • 7つの治療領域:心臓、肺、脳、がん、免疫系、骨、ホルモン代謝

サーベイの結果

  • 65%:治療前の期間に最もフラストレーションを感じる
  • 34%:病気のおそれのあることを知らされないのが最大のフラストレーション
  • 19%:サービスを知っている
    5人に4人はサービスの存在を知らない。
  • 58%:サービスを知れば利用する患者の割合
    患者がサービスの存在を知ればそれを利用する
  • 79%:サービスの満足度
  • 87%:必要なサービスの情報を1箇所から入手したい
  • 63%:医師などの専門家から入手したい

まさに誰か教えて!という感じです。


自分が患者だったら?

自分のケースにあてはめて考えてみます。
治療前、つまり病院に行く前の心配事には以下のようなものがあります。

  • 健康診断で血中脂質高めという診断が出たけれど、何をしたら改善できるのかが分からない。とりあえず食事に気をつけるようにしているが、効果があるのか分からない。
  • 何かちょっとだるいんだけど、原因がよく分からない。病院行くほどでもなさそうだけどちょっと心配。
  • 嫁が足首にちょっとしたこぶができて困ってるんだけど、何の病気か分からないし、どこの病院に行けばいいのか分からない。
  • 最新、知り合いが脳梗塞で倒れたんだけど、たまたま奥さんが近くにいてすぐ救急車を呼んだので大事には至らなかった。自分がそうなったらどうすればいいんだろう。
  • 世の中、上記を解決するようなサービスがあるのかもしれないけど、なかなか思い通りのものが見つからないんだよなー。

病院に行って治療を受けると確かに満足します。でもこれは対処療法です。

病気になる前の予防や生活習慣改善、病気になった時にどうすればよいのか?の情報入手について心配ごとがあることが分かります。

正にアンケート結果そのもので、誰か教えて!という感じです。これを解決できるようなサービスがあると嬉しいですね。


患者への価値提供のポイント

アンケートでも、今後の価値提供のポイントとして以下の3点が挙げられています。

  • ペイシェントジャーニー(Patient Journey)の入口となるような治療前サービスの提供
  • ヘルスケアプロフェッショナル経由での患者アウェアネスの向上サービス
  • 開発だけでなく、コミュニケーションやコーディネーションにもinvestする。

1点目については、下記ペイシェントジャーニーの入口、健康状態や予防の段階から利用できるサービスで、下記2つのタイプが考えられます。

  • 個別の疾患に対する治療前サービスの提供
  • あらゆる疾患を網羅して有益なサービスについての情報を提供するような便利サービスの提供

2, 3点目については、患者の認知度を高める試みになります。サービスを知っていれば利用する人が多い一方で、8割の人が知らないという状況なので、単にサービスを作る開発するだけでなく、認知度を高めることがそれ以上に重要だということになります。

こんな視点でのヘルスケアイノベーション、考えてみたいなー。

それを考えるためには、疾患ごとにペイシェント・ジャーニーを描いてみるとヒントが出てきます。

ペイシェントジャーニーについては下記にまとめています。


ペイシェントジャーニーに関する記事

  • 「ペイシェントジャーニーの作り方:実際にファシリテーションする前に整理してみました。」
  • 「ペイシェントジャーニーマップ 実際に作成してみました。やはり一目瞭然、ポイントや課題がよく分かりました。」
  • 【心房細動2】ワークショップでペイシェントジャーニーを描く~心房細動って何?情報がばらばらで全体が理解できない。病院行っても対応は千差万別、どうすればいいの?~

ヘルスケアイノベーションに関する記事

  • 【ヘルスケアイノベーションのヒント1】イノベーションによる患者価値創造のロードマップの作り方~ヘルスケア産業のデジタル経営革命~
  • 【ヘルスケアイノベーションのヒント2】~65%の患者さんが治療前の期間に最もフラストレーションを感じている。5人中4人が治療前に利用できるサービスを知らない。6割の人はサービスを知れば利用する~割の人はサービスを知れば利用する~
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1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!