【結果が出るチャーター】プロジェクトチャーター(プロジェクト憲章)をはっきり・くっきり明確に記載することで必ずプロジェクトは成功する!

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プロジェクト・チャーターとは何でしょうか?

ではプロジェクト・チャーターとは何でしょうか?

PMBOKにはプロジェクト憲章と定義されていますが、一言でいうと、このプロジェクトってどんなプロジェクト?ということが分かるように概要を1枚にまとめて見える化したものです。

プロジェクトがうまく原因の約4割がゴール&スコープ関連で、その中でもゴール&スコープが明確でない、共通の意識がない、という点が最も大きな原因です。その課題を解決するためのツールが”プロジェクト・チャーターです。 

チャーターのフォーマットは書籍によっても異なりますが、私が教えているトレーニングでは、以下の項目をA4 1枚にしたフォーマットを使っています。


チャーターの記載内容

プロジェクトの必要性:Problem/Opportunity Statement

  • このプロジェクトが何故必要なのか?というビジネス上のニーズを記載
  • プロジェクトが解決しようとする問題点、プロジェクトにより得られるメリット

目的:Objectives

  • プロジェクトが解決しようとする課題、プロジェクトにより得られる機会(チャンス)を記載

ゴール・成果:Goal Statement/Expected outcome

  • ゴール このプロジェクトでは何を達成するのか?

いつでまに、何を具体的に達成するのか?はっきりくっきり記載することがポイントです。

数値で記載できるものは数値で記載。

プロジェクトメンバー

リーダー、メンバーおよびスポンサー(誰がこのプロジェクトについて決定、承認するのか?)

リスク

想定されるリスクの中でプロジェクトの成否にかかわる影響度の大きいリストと対応策を記載します。

タイムライン

マイルストーンを明確にする(To doリストではない

プロジェクトの主なマイルストーンと期限を記載


プロジェクトチャーター(プロジェクト憲章)をはっきり・くっきり明確に記載することで必ずプロジェクトは成功する!

「プロジェクトチャーターをはっきり・くっきり明確に記載することで必ずプロジェクトは成功する!」と断言できるくらい、プロジェクトマネジメントにとって最も重要なツールです。

何故なら、下記のようにプロジェクトにとって重要なことが全て明記されていることです。

  • プロジェクトの必要性、ゴールがはっきり・くっきり明記されている
  • プロジェクトにとっての重要なステップ(マイルストーン)とタイムライン(期限)
  • リスク
  • メンバーと役割

特にプロジェクトのゴールがはっきり・くっきり明記されていると、それだけで脳のフィルター作用が効果的に働き、プロジェクト成功の確率が格段に高まります。(下記参照)

  • 【成長する人・組織14】はっきり・くっきり書いた目標は必ず実現する~脳が無意識に達成するための行動を促す「ブレインプログラミング」~

別途まとめているWBS、ガントチャート、リスク分析などは、スケジュールやタイムライン、リスクが明確になっていない場合にそれを明確化・見える化するためのツールです。

それらが明確になっていれば、必要ありません。実際、私の身の回りで行われているプロジェクトの多くはプロジェクトチャーターだけで十分です。

WBS、ガントチャートなどを作成するプロジェクトでも、その内容が明確になった時点でプロジェクトチャーターをアップデートして記載します。

そのため最終的にはプロジェクトチャーターの記載内容を達成すればプロジェクト成功となります。


プロジェクト・チャーターを書く具体的なやり方

「プロジェクトチャーターは一人で作るのですか?それともメンバーと一緒に作った方がいいのでしょうか?」よく聞かれる質問です。皆さん、どう思いますか?

私の答えはこうです。

  • プロジェクトの依頼者(オーナーや上司)からの情報をもとに、自分でドラフトを作成し、まずはその依頼者と確認する。
  • 次にプロジェクトメンバーにその内容を共有して、必要に応じて修正する。

スモール・リーダーシップ:目的→目標→課題→手順の共有

何故、それがよいのでしょうか?スモール・リーダーシップという本に分かり易く書いてありました。

ものごとの共有を四段階で考えます。

  • 目的の共有
  • 目標の共有
  • 課題の共有
  • 手順の共有

脳梗塞を治る病気にするために血栓除去の新型デバイスを2016年12月までに上市する、といったプロジェクトの場合、「脳梗塞を治る病気にする」が目的「血栓除去の新型デバイスを2016年12月までに上市する」が目標になります。

課題は、薬事承認の取得であったり、販売チャネルや物流の課題であったり、様々な課題が考えられます。

手順は、課題を解決して目的を達成するために行う具体的な方策になります。

目的⇒目標⇒課題⇒手順の中で、目的と目標は、会社やそのプロジェクトのオーナーの考えに沿っている必要があります。

課題、手順はより具体化したもので、実際にプロジェクトメンバーが考え、実行するものになります。

目的、目標、課題、手順全てをメンバー全員で考える場合、目的や目標の背景にある会社やマネジメントの意図が汲めず、メンバーで議論していうちに、プロジェクトの目標がチャレンジすべき目標からできる目標にすり替わってしまいます

逆に4つ全てをメンバー含めず考えた場合は、やる事は明確ですが、メンバーは何をするべきか考える余地がなくなり指示通りにやればよい、という感じになります

これではメンバーのモチベーションは上がらず、自主的に考えなくなり、横の調整や状況に応じた対応ができなくなってしまいます

目的・目標はプロジェクト依頼者(指示命令者)と確認する

  • 目的とは「究極のやりたいこと」
  • 目標とは「目的のために具体的に達成すべきこと」

です。

私がプロジェクトを始める時、通常は、上長やマネジメント層から、こんな内容のプロジェクトをやってもらいたんけど、と依頼から始まります。

その時点ではプロジェクトチャーターはありません。

そこで一通り概要をヒアリングし、チャーターのドラフトを作成した後、その依頼者にドラフトを確認します

そうするとまず100%、ここは違うね、こうしようか、というコメントが出てきます。

チャーターという書面にすることで、初めて依頼者もやりたいことが明確になるんですね

チャーターを依頼者と確認することで、そもそも何でこのプロジェクトが必要なの?プロジェクトのゴールは?タイムラインは?メンバーは?といった基本的なことについて共通認識を持つことができます

プロジェクトチャーターは、特に目的、目標、ハイレベルの課題を設定することが重要なので、まずはプロジェクトの依頼者と確認し、会社やマネジメントの方針に沿ったチャレンジングな目的、目標を設定します。

依頼者と共通認識を持つことは最も重要です。

依頼した人は目上の人になるのが一般的で、人によってはこのステップを躊躇することも多いですが、私は、共通の理解を得ることと、もう1つ、依頼者を活用するためのステップだと考えています。

何か判断が必要な時や、他の部門の人に働きかける時には、依頼者(上長)に働いてもらう必要があります。チャーターを一緒に確認するというステップは、単に共通認識を得るだけでなく、その過程で依頼者を巻き込むことができ、連帯責任の意識を持ってもらうことができます

課題・手順をプロジェクトメンバーと確認し、メンバーのやる気スイッチを入れる

依頼者とチャーターを確認した後は、チームメンバーを集めて同じようにチャーターの内容を確認します。

これもプロジェクトメンバーで共通認識を持つことが第一の目的ですが、できあがったチャーターを説明して終わり、ではなく、メンバーのコメントを考慮して、チャーターの内容をアップデートすることが重要です。

その際、目的、目標の背景やマネジメントの意図はしっかり共有しますが、基本的には内容は変えず、その下のレベルの課題や手順をチームメンバーでじっくり議論します。WBSを一緒に作成するのも大変効果的です。

依頼者もその場に参加してもらうと、依頼者への確認も合わせてアップデートできます。メンバーは意見を出すこと、その内容が反映されたことで、メンバーとしての意識が強くなり、動機付けにつながります。

このようにプロジェクトチャーターを依頼者(上長)とメンバーと確認しながら最終化することで、ゴール&スコープが不明確という問題はまず回避でき、またチームとして一体感の醸成や動機付けにもつながります

そうすることで、会社やマネジメントの方針に沿った目的、目標に対して、プロジェクトメンバーが主体的に考えた課題、手順が作成できます。

その結果、メンバーのやる気スイッチが入り、一人一人がこのプロジェクトに対する責任を持つ意識が芽生えます。


プロジェクトチャーターはプロジェクトの羅針盤

またプロジェクトチャーターは一旦作成したら終わりではありません。

そこに記載されているような項目が変更となった場合、多くは前提条件やゴールにかかわる重要なことが変更になることが多いので、その際はこのチャーターをアップデートします

常にこのチャーターをプロジェクトの羅針盤として活用することが重要です。

このように、プロジェクトチャーターは、わずかA4 1枚のものですが、皆が共通認識を持ち、プロジェクトを進める意識付けを行う大変強力なツールです。

是非、一度作成してみて下さい!


仕事で結果を出すための実践的プロジェクトマネジメントのコツ・秘訣!

今日からすぐにでも日常業務に活用でき、必ず結果が出るプロジェクトマネジメントのコツ・秘訣をまとめています。是非ご覧ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

1969年生まれの50歳、会社員。自称「お困りごと解決士」。会社では多くの人がいろんな事に困っています。プロジェクトが進まない、トラブル対応で早急に対策をとらないといけない、業務効率をあげたい、新しいシステムを入れたい、売上をあげたい、コストダウンしたい、など。そんな時、必ず頼りになるのが私です(笑) 元々は核燃料のエンジニア。30歳を過ぎてから社内で様々なプロジェクトをリード、コーチングするプロジェクト屋になる。多くの人を巻き込みながらプロジェクトをリードすることが得意です。オペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence、略してOpEx)、プロジェクト・マネジメント(Project Management)、チェンジマネジメント(Change Management)のエキスパート。どうすれば皆さんのお困りごとを解決できるのか?日々学んでいることをまとめています!