【ヘルスケアイノベーション4】ヘルスケアビジネス成長戦略(松室孝明 著):顧客価値をしっかり特定した上で総合百貨店ではなく、オンリーワンの専門店を目指すことが重要~レゾナンスリーディング試してみました(その3)~

ヘルスケアビジネス成長戦略(松室孝明 著)

レゾナンスリーディング(その3)です。

選んだ書籍は下記です。
「ヘルスケアビジネス成長戦略研究~近未来の国内最大マーケットに挑む~(松室孝明[著])」
ヘルスケアビジネスの狙いどころを知りたいという目的で手にとりました。

レゾナンスリーディングの効果

レゾナンスリーディングも3冊目となり、少しやり方が身に付いてきました。
時間も1時間くらいでマップまで完成し、自分としては満足できる理解が得られたと思います。
理由は3つあります。

  • 3冊目となり、コツが少しわかってきた
  • 本の厚さもこれまで2冊と比べて薄く、字も大きく図表が多く視覚的に分かり易かった
  • 物語ではなく、著者の論点や事例を簡潔にまとめる、というコンテンツであり、ポイントを自分なりに理解して行動に落とし込むというレゾナンスリーディング向きの本であった

そして最大の学びは、レゾナンスリーディングを継続すると、リーディングした書籍の内容と知識が接続されることで、知識のネットワークが形成され、ぼやっとしていた行動がだんだん明確になる、という相乗効果です。

この本の4つのポイント

本の内容について、他の本との相乗効果として得られた学びを自分なりのポイントしてまとめます。

ちなみにレゾナンスマップは下記で、赤ペンのところが自分なりのポイントです。

以下の4つがこの本のポイントです。

  1. 顧客価値を特定し、ナンバーワンブランドを築くことが重要
  2. 顧客価値の特定=課題(コト)の特定力×解決力×表現力
  3. フロー型からストック型収入を増加させる収入の種類のイノベーション
  4. 本書内の様々なヘルスケアビジネスの事例とその特徴の紹介

そのうち、最初の2つは、「レゾナンスリーディング(その2)」で読んだばかりの「カテゴリーキング」と共通する内容です。「カテゴリーキング」の方に詳しく記載しているので下記をご覧下さい。

2冊目のレゾナンスリーディング「本当にたった20分で本が読めるのか?レゾナンスリーディング、試してみました(その1)」では、物足りなさを感じましたが、物語を知りたい、という種類の本だったことが1つの理由と考えられました。今回は、「1冊20分、読まずに「わ...
他とは絶対的に異なるオンリーワンの領域を創り出せ!カテゴリーキング: 本当にた... - お困りごと解決士の虎の巻

ストック型収入、については、自分の机の上に、半分まで読んだ「ストックビジネスの教科書」という本があります。全く異なる動機で何となく購入したものですが、これも何かのつながりです。ヘルスケア業界の中でのストック型ビジネス、という問題意識をもってその本を読むと、きっとよい学びが得られると思います。

最後のヘルスケアビジネスの事例とその特徴の紹介は、まさしくビジネスモデルの理解で、ビジネスモデルキャンバスそのものです。


ヘルスケアビジネスの狙いどころ

いうことで、結局、この本のポイントは何?ということをまとめます。

最初の目的「ヘルスケアビジネスの狙いどころを知りたい」に対する自分なりの答えになります。

顧客価値をしっかり特定した上で総合百貨店ではなく、オンリーワンの専門店を目指す

ヘルスケア業界は、保険制度という特殊な制度下で、商品・サービスの質による価格差がない状況にあります。

商品・サービスの価値に対する意識が薄い業界であるため、他の業界に比べて、顧客価値をしっかり特定することが何よりも大事です。

自分もヘルスケア業界にいますが、確かに保険制度という特殊な制度と法規制に守られていて他の業界との違いを感じることがあります。

医薬品や医療機器といった確実にペイシェントアウトカムの向上につながる価値は注目を集めて、次々に新製品が登場してきます。つまり、まだまだ製品中心の価値提供の業界です。

そこに大きなチャンスがあると思います。

製品だけでなく、それ以外にも製品の周囲で顧客の困り事はたくさんあります。

このような領域で「顧客価値をしっかり特定した上で総合百貨店ではなく、オンリーワンの専門店(カテゴリーキング)を目指す」ことで、まだまだ新しい価値を創り出せると思います。なんかワクワクしますね。

このような製品だけなく、製品の周囲で顧客の困り事を見つける方法として、以下のペイシェントジャーニーマップが大変有効です。こちらも参考にして下さい。

  • 【ペイシェントジャーニー1】ペイシェントジャーニーマップの作り方:実際にファシリテーションする前に整理してみました

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  • 【ペイシェントジャーニー2】ペイシェントジャーニーマップ 実際に作成してみました。やはり一目瞭然、ポイントや課題がよく分かりました。

お困りごと解決士の虎の巻
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様々なビジネスモデルを理解し参考にしてオンリーワンの領域を見つける

それでは、オンリーワンの領域はどのように見つければよいのでしょうか?

この本には、ずばりの答えはありません。そのかわり顧客価値をしっかり特定した上でオンリーワンを構築している様々な事例が本書の中で紹介されています。

これらの例をしっかり理解し、参考にしながら自分達がオンリーワンになれるカテゴリーと戦略を創ることが重要、ということです。

ヒントはたくさんありますが、答えは自分で見つけなさい、というところですね。

ただ、本書で紹介されている様々なビジネスを理解するだけでも、自分達がオンリーオンになるために大変参考になると思います。

ということで、自分の行動計画です

  • 1週間以内:エムスリー(紹介されたビジネスの1例)を見てみる。可能ならば登録して使用する。
  • 3ヶ月から半年:本書で紹介されている様々なビジネスについて、ビジネスモデルキャンバスに描く
  • 1から3年:自社がカテゴリーキングとなるカテゴリーとPOVを考える

ヘルスケアビジネスモデルの事例

行動計画にしたがい、様々なヘルスケアビジネスについてビジネスモデルを調べビジネスモデルキャンバスを書いていきます。それぞれの事例については下記にまとめています。

  • 【ヘルスケアビジネスモデル1】医療界の怪物「エムスリー」(その1)日本国内の医師の80%が会員として利用する圧倒的な囲い込みサービス

医療界の怪物「エムスリー」とは?2017年フォーブス誌の「Most Innovative Growth Companies(最も革新的な成長企業)」の第5位にランクされた、というエムスリー。今後のヘルスケアビジネスの狙いどころと成長戦略は?「ヘルスケアビジネス成長戦略:松室孝明(タナ...
【ヘルスケアビジネスモデル1】医療界の怪物「エムスリー」のビジネスモデル(その... - お困りごと解決士の虎の巻

  • 【ヘルスケアビジネスモデル2】医療界の怪物「エムスリー」(その2)日本国内の医師の80%が会員として利用する圧倒的な囲い込みサービス「MR君」のビジネスモデルキャンバス

MR君のビジネスモデル「医療界の怪物「エムスリー」のビジネスモデル(その1)日本国内の医師の80%が会員として利用する圧倒的な囲い込みサービス」に引き続き、今回は「MR君」のビジネスモデルキャンバスを描きます。MR君のビジネスモデルは、簡単にいうと、「人界...
【ヘルスケアビジネスモデル2】医療界の怪物「エムスリー」のビジネスモデル(その... - お困りごと解決士の虎の巻

  • 【ヘルスケアビジネスモデル3】医療界の怪物「エムスリー」(その3)第2の成長エンジン 治験オペレーションの治験ビジネスモデル

第2の成長エンジン「治験君」エムスリーについての、第3弾です。今回は、圧倒的な医師とのつながりを武器に、リアルオペレーションに進出した第2の成長エンジン「治験君」のビジネスモデルを整理します。エムスリーIR資料より引用世界初のサービス「治験君」のビジネ...
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  • 【ヘルスケアビジネスモデル4】ロボット支援手術のカテゴリーキング~15年以上も市場を独占するdaVinciのビジネスモデル~その1

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  • 【ヘルスケアビジネスモデル5】アトラ~針灸接骨業界に異業種参入を前提としたFCビジネスモデルを導入~

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レゾナンスリーディングに関する記事

下記にこれまで自分自身でレゾナンスリーディングを試してみて気づいたことなどをまとめています。こちらもご参照下さい。

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  • ドクタープレジデント(学びその1)~夢や想いを実現するリアルストーリー~レゾナンスリーディングでキーワードをとにかく書き出し一つのストーリーをイメージする~

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【ペイシェントジャーニー1】ペイシェントジャーニーマップの作り方:実際にファシリテーションする前に整理してみました。

ペイシェントジャーニーマップとは?

ペイシェントジャーニーマップ作成のファシリテーションをすることになりました。

そもそもペイシェントジャーニーマップとは何でしょうか?

私の理解は下記です。

患者がどのように、その病気について認知し、関心を持ち、どのように予防したり、病院での診察を受けたり、薬や医療機器により治療を受けたり、といった道筋を旅(ペイシェントジャーニー)に例え、患者の行動や心理を時系列的に可視化したもの。

ペイシェントジャーニーは、以下にも記載したように、ヘルスケアにおけるイノベーションを考える上では大変有効だと思っています。

 


何故ペイシェントジャーニーが重要なのか?

何でペイシェントジャーニーが重要なのでしょうか?

これは私なりの理解です。価値のある製品やサービスは、患者さんの困り事を解決することです。
自分のケースで考えてみると一例として下記のような困り事、悩み事が思い浮かびます。

  • 健康診断で血中脂質高めという診断が出たけれど、何をしたら改善できるのかが分からない。とりあえず食事に気をつけるようにしているが、効果があるのか分からない。
  • 何かちょっとだるいんだけど、原因がよく分からない。病院行くほどでもなさそうだけどちょっと心配。

健康状態⇒症状の自覚⇒診断⇒治療⇒治療後

と、異なるステージで異なる困り事、悩み事が出てきます。

患者(自分)としては、まず第一に、

  • そもそもどんな選択肢があるのか?
  • 選択肢ごとにどのように自分自身の健康状態が変わって、生活が影響受けるのか?

を知りたいです。そのうえで、予防や治療など自分自身にとってよい一番よい行動を選択したいと思います。

そのためには、複数の選択肢(チャネルやタッチポイント)のなかで、患者がどのように行動してゴールまで到達するのか、その過程でどのように気持ちが変化するのか?を見える化することができるペイシェントジャーニーーマップはすごく強力だと考えています。


ペイシェントジャーニーマップの作り方

それでは、どのようにペイシェントジャーニーマップを作成すればよいのでしょうか?

イメージは持っているのですが、準備のためペイシェントジャーニーマップと同じ考え方のカスタマージャーニーマップの作り方を参考に整理します。

カスタマージャーニーマップの作り方

今度のワークショップでは、まずはブレストで簡易的なマップを作成する、という趣旨なので、下記記事が大変参考になります。
引用元:https://webtan.impress.co.jp/e/2014/03/24/16722

ステップは以下になります。

  1. ホワイトボード左側に、「ステップ」「チャネル/タッチポイント」「行動」「思考」「感情」「課題」の区分けを作る。
  2. ターゲットユーザー像を簡単にまとめて、ホワイトボードの「行動」の下に貼る。
  3. 「行動」の領域に、アンケートの自由記入や社員ヒアリングで聞き出した“事実”を、時間軸が右に流れるように貼っていく(あくまでも“ターゲットユーザー像”の行動にフォーカスを当てること)。
  4. 行動の流れが少し見えてきたら、その個々の行動の出来事を総称する「ステップ」を書いていく
  5.  行動に登場する人やモノ、お店、ウェブサイトのような「タッチポイントやチャネル」を書き出していく。
  6. ターゲットユーザー像である人物が考えていることを「思考」に書いていく。
  7. ターゲットユーザー像である人物の感情の起伏をイメージし、曲線的に「感情」を描いていく(曲線の山や谷に、その気持ちを足すとよりよい)。
  8. サービス提供側に対する直接的な不平不満、ビジネス上の問題など「課題」を洗い出す。

イメージにすると下記になります。

さらに下記ステップを追加するとより整理されます。

  • 分類を加える:「ステップ」「チャネル/タッチポイント」「課題」などの分類を書き込む。
  • 行動をパターンで表す:ステップごとの「行動」について、順序よくまっすぐ物ごとが運ぶ場合であれば「矢印」や「直線」で、繰り返しや複数回のサイクルがあれば「円状」に、目的はあるが道草を食ったり脇道に逸れるのであれば「曲線」で表すなどする。

ということで、これでカスタマージャーニー(ペイシェントジャーニー)は描けそうです。

営業から見たタッチポイントと営業の行動

これを基本として、ワークショップの依頼者のニーズに基づいて、少しアレンジを加えます。
営業から見たタッチポイントと営業の行動を加えています。具体的には、青の付箋紙に書いたように、誰に、何を、どのくらい(時間)、どうやって(使用ツール)という項目です。

このデザインでワークショップに臨みます。

実施した結果を下記にまとめました。興味のある方はご覧下さい。


ヘルスケアイノベーションのヒント

ヘルスケアイノベーションをおこすためのヒントを下記にまとめています。